米GDP年率換算4.8%減、11年ぶり大幅マイナス 第1四半期の速報値、個人消費は7.6%の減少
[ワシントン 29日 ロイター] - 米商務省が29日発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は年率換算で前期比4.8%減と、2008年第4・四半期以来の大幅な落ち込みとなった。
新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた一連のロックダウン(都市封鎖)措置によって経済活動が制限されたことが影響した。
市場予想の中央値は4%減。予想レンジの下限は15%減だった。
2019年第4・四半期は2.1%増だった。
MUFGのチーフエコノミスト、クリス・ラプキー氏は「米国が再開するまで経済は落ち込み続ける」と指摘。多くの州で実施された新型コロナの感染拡大を抑制するロックダウン(都市封鎖)措置が第1・四半期中は1カ月に満たなかったにもかかわらず、GDPが大幅に減少したことを考慮すると、第2・四半期の落ち込みは予想がつかないとの見方を示した。
商務省の経済分析局(BEA)は、新型コロナのパンデミック(世界的流行)による影響を完全に定量化することはできないが、第1・四半期GDPを一部押し下げたと指摘。3月の外出制限措置が「企業や学校による在宅業務への切り替えや業務停止、消費活動の抑制などにつながり、需要が急速に変化した」とした。
米経済の3分の2以上を占める個人消費は第1・四半期に7.6%減少。減少率は1980年第4・四半期以来の大きさだった。財・サービス両方の需要が急減した。19年第4・四半期は1.8%増だった。
輸入の減少が貿易赤字の縮小に寄与し、第1・四半期GDPを1.30%ポイント押し上げた。一方、在庫は163億ドル減少。19年第4・四半期は131億ドル増加していた。
設備投資は4四半期連続で減少した。鉱業向けの非住居用建造物や設備に対する投資減少が響いた。
住宅市場は第1・四半期に加速したが、勢いは3月に弱まったもよう。政府支出は緩やかに増加した。
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