万が一の時の「失業保険」結局いくら貰えるのか

コロナ危機、年内に失業者100万人増の予測も

なお、会社が休業して休業手当をもらった期間がある場合、基本手当日額を計算する際に、休業手当も含めて算出した額と休業手当を除いて算出した額を比較し、高い額が使用されるので、休業手当をもらうことで不利益にならないように配慮されています。むしろ離職票を作成する会社側は、記載漏れのないように注意が必要です。

ここまでの説明を踏まえて、具体例でみていきましょう。現在40歳で被保険者であった期間が15年、倒産・解雇で離職した場合、給付日数は240日となります。そして、退職前6カ月の給与が通勤手当を含み240万円(1月当たり40万円)であったら基本手当日額は6666円で合計約160万円、給与が300万円(1月当たり50万円)であったら基本手当日額は上限の7570円で合計約181.6万円となります。

受給できるタイミングについては、自己都合の場合は待期7日間に加えて3カ月の給付制限期間を待たねばなりませんが、倒産・解雇の場合は、待期7日間を過ぎたら支給されます。早くもらうためには、速やかに離職票を会社から交付してもらい、ハローワークで手続きを行うことです。

なお、65歳以上の高年齢被保険者が失業した場合、一般被保険者の場合とは異なり、被保険者であった期間に応じて、被保険者期間が1年未満の場合は基本手当日額の30日分、1年以上の場合は50日分に相当する「高年齢求職者給付金」が支給されます。

パートやアルバイトの加入要件は同じ

雇用保険は、31日以上の雇用見込みがあり、週20時間以上働く人が対象となるので、これに該当すれば、パートタイマーやアルバイトなども当然加入することとなります。「妻がパートで働いているが、雇用保険には入っていないようだ」という場合、上述の要件に該当する契約で働いていれば、会社に雇用保険の資格取得手続きを行ってもらうよう話をしておいたほうがよいでしょう。雇用保険は、原則として過去2年さかのぼって加入手続きを行うことができます。

ごくまれに、「雇用保険に加入していると思っていたが、入っていなかった」ということが後から判明することがあります。この場合、給与から雇用保険料が天引きされている事実が明らかであれば、2年を超えてさかのぼって加入することは可能です。ご自身の記録はきちんと確認しておきましょう。

コロナ禍による経済の停滞がどこまで続くか先の見えない状況ですが、失業手当の速やかな申請が行えるようにしておきたいものです。

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