「理不尽なダメ出しをする人」に打ち勝つ超戦略

大切なのは"相手のパターン"の見極めだ

仮にMSMの発言に敏感に反応すると、それがうれしくて離れてくれません。それどころか、さらに発言を繰り返す、厄介な状態が続く可能性があります。

人は、発言するなら相手の反応は欲しいもの。相手が言いやすく、かつ応えてくれるのでターゲットになっている可能性があります。

例えばあなたが経理部に所属していたとして、他部署のある人物が「総務部の後輩が、きみのことを『計算ミスが多い』と、言っていたよ」と、いまの仕事に不適切と言いたげなコメントをしてきたとします。

ここで「どんな場面で計算ミスが多いと感じたのですか? もしかして、経理失格と言いたいのですか」と感情的な質問でもすればMSMの思うツボです。モチベーションがさらに下がるコメントが準備されているかもしれないからです。

ならば、そのコメントを聞き出すことなく、「そうですかね」と気にしていない感じを示すか、「あんまり気にしていないです」と素っ気ない回答をしてみるのです。すると、MSMからすればつまらない気持ちしか生まれないことでしょう。「こいつに言っても無駄」と離れていってくれるはずです。私も過去に同じような対応をすることで、自分に近い距離感から相手にお引っ越し(距離を置いて)いただいた経験があります。

ただ、もしMSMの指摘を真摯に受けとめ、改善をすべきかもしれないと思えたら、ぜひ自己評価を試みてください。自分が本当に信頼できる人物(同僚など)に「自分って計算ミス多いかな」と聞いてみるのもいいでしょう。

モチベーションが下がったふりをする

「きみが『調子に乗りすぎて、周囲に称(たた)えさせる飲み会をやってるらしい』と聞いたよ。大丈夫?」と業績が著しく高い社員に話しかけるMSM。そうすることで、仕事が順調な社員が落ち込むとモチベーションが上がるようです。だからといって自分が悪者にはなりたくないので、噂話を利用して「大丈夫?」と心配している姿勢で話しかけるのです。本当に困った存在です。

先ほど、自分の領域からお引っ越ししていただくために「鈍感なふりをする」という対策を紹介しましたが、それが難しい場合の反論術を1つ紹介しましょう。

相手のモチベーションが下がればMSMが満足するのであれば、下がったふりをするのです。例えば、

「すごくショックです。かなりの衝撃を受けたので、明日会社に来れるか自信がないです」「自分自身で十分受け止めるだけの力がないので、どう答えていいかちょっといま戸惑っています」

こうしたことを言って、相手にご満足いただくのです。さらに「図星を指されました」といったように的確さを称えるコメントを加えると、MSMからすれば満足度はさらに上がることでしょう。

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