部下からの「人望が厚い上司」が持つ3つの特徴

ピンチの時に部下は上司の対応力を見ている

人望とは何か、辞書を引くと、以下のように書かれています。

他人から寄せられる信頼・崇拝・期待の念。
「-を集める」 「-のあつい人」(三省堂大辞林第三版)

人望とは、他人から崇拝されるほどの信頼を集め、期待されている状態です。この人ならやってくれるんじゃないか、この人と一緒にいたら人生がもっとよくなるんじゃないか。そういう期待を集める人です。

人望と似た言葉に「人気」がありますが、人望は「仲間」から、人気は「顧客」からの支持を意味します。

「人気があって人望がない人」は、スタープレーヤーに多い特徴です。
人気の女優、人気のスポーツ選手、人気の営業マン、人気の事務員さん。これらは、価値を提供する相手には支持されているのですが、一緒に働く仲間から評判が悪いと、人望はないということになります。

つまり、人望とは、一緒に長い時間を過ごす仕事仲間から、その人間性の本質をみられ、一貫性のある人物かどうかを問われているといえます。

リーダーには「3つの面」がある

人望を研究する中で、最も実用的だと感じたのは、弁護士の中坊公平(なかぼう・こうへい)さんが提唱する「リーダーの3つの面」です。

これを理解すると、人望の高め方が見えてきます。

① 正面の「理」(しょうめんの「り」)
② 側面の「情」(そくめんの「じょう」)
③ 背面の「恐怖」(はいめんの「きょうふ」)

正面の「理」とは、ロジカルに説明し、相手を納得させる力のあるリーダーです。側面の「情」とは、周囲の人と愛情深く関わり、成長を願う温かいリーダーです。背面の「恐怖」とは、この人は裏切れないと思わせる、ほどよい緊張感、ある種の怖さを抱かせるリーダーです。

「3つの面」でリーダーを捉えると、1面しか持たないリーダーは「困ったリーダー」です。

正面の「理」しかない人は、理屈ばかりで情に薄く、怖さもない。側面の「情」のみの人は、いい人ではあるのですが理屈で説明できず、怖さもない。背面の「恐怖」だけの人は、ロジカルな説明がなく、情も感じられず、ただ怖い。こういったリーダーであれば、なかなか人はついてきません。

2つの面を持つリーダーは「優秀なリーダー」です。正面の「理」と側面の「情」のリーダーは、理屈も言えて情もある。部下からすれば気安く関われる優しいリーダーですが、怖さがないので、ここぞというときに基準が下がる「仲よしクラブ」的なチームを作りがちです。

正面の「理」と背面の「恐怖」のリーダーは、理屈が言えて怖さもあるのですが、情が感じられず、冷徹な人と見られがちです。仕事はできても部下の離職が出てしまったり、成果を上げても上司についていきたいと言ってもらえなかったりと、ドライで孤独な上司になる傾向があります。

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