東大生がやっている「本を10倍ラクに読む」技術 「読解力」なんてなくても本はスラスラ読める
読む準備の大切さについて、わかっていただけましたでしょうか?
では、東大生はどのようにして読む準備をしているのか、具体的な方法を3つご紹介します。
東大生が「読む前」にやる3つの準備
東大生はまず、文章を読むうえで必要となる「前提の知識」を理解しようと試みます。最初から難しい本を読めるはずはないと諦めて、その難しい本を読む「足がかり」になるような1冊を探すのです。
例えば、僕が大学に入って初めての試験の前に、先輩から「経済のテストは難しいから、この本を読んでおくといいよ」といって渡された本は、『落ちこぼれでもわかるミクロ経済の本』(木暮太一著、マトマ出版)でした。初めはバカにされているのかとも思ったのですが、その本を読んでからのほうが格段に、大学の教科書の内容や教授の出すレジュメの内容が理解できるようになりました。
初めから難しいものを読むのではなく、簡単な本で大雑把に理解しておくのも、立派な「読むための準備」なのです。
次は、タイトルからの推測です。本のタイトルはその本の本質を表しているため、タイトルを見ればある程度、内容を推測できるのです。
文章はよく「木」に例えられます。作者が本当に語りたい「幹」の部分に、それを補足するための説明としての「枝」の部分、伝えたいことをわかりやすくするための具体例としての「葉」の部分があると言われていますが、もう1つ付け足すのならば、僕はタイトルという「根」があると考えています。
タイトルから派生して、幹も枝も葉も作られている。文章という木の「根っこ」にあるのは、「タイトル」にほかならないのです。
そして東大生は、この「タイトル」からいろいろなことを読み取ります。
例えば『マッチ売りの少女』と聞いて、みなさんはどんな物語が想像できると思いますか?
「マッチを売っている女の子の物語なんでしょ?」と考える人がほとんどだと思うのですが、なぜ「マッチ」なのかって、きっと理由があると思いませんか?
無料会員登録はこちら
ログインはこちら