「信用金庫と信用組合」意外と知らないその違い 今さら聞けない「銀行の種類」超基礎を解説
では、信用金庫と信用組合の違いはどこにあるのでしょうか?
両者の違いをひとことで表すならば「規模」。信用組合は、信用金庫よりさらに地域性が強く、小規模な企業をターゲットにしていると考えてください。大きく、「信用組合=信用金庫よりも規模がより小さな金融機関」というイメージです。
業務の範囲も少し異なります。例えば「預金」。信用金庫の場合、誰でも預金をすることができますが、信用組合は原則として組合員でなければ預金利用はできません。その分、信用組合は組合員の意見を大切にする傾向があり、組合員自らが信用組合の経営に参画できる可能性も開かれています。より小規模で業務範囲が狭く、組合員を手厚くサポートする色合いが強いのが信用組合、といえます。
「信託銀行」ってなんですか?
次に「信託銀行」について。これは、銀行の頭に「信託」とついているので、「投資信託商品を扱う銀行」と思われることが多いのですが、より正確に言えば「信託業務」を執り行う銀行となります。
そもそも投資信託とは、「投資を信じて託すこと」、すなわち「投資をプロにお願いする」という意味です。「自分で投資をする代わりに、投資の専門家であるファンドマネジャーに、株など複数の商品への投資・運用をお願いすること」を意味する投資形態です。
一方、信託業務とは、お客さんから預かった財産を管理・運営し、手数料をもらうビジネスを指します。こうした業務は金融庁から「信託業務」を行う許可をもらっている金融機関しか行えず、それが「信託銀行」です。
つまり、自分の財産を預けて運用して利益を出してもらう、「信じて託す」ことのできる銀行が信託銀行といえます。
信託銀行の最大の特徴は、顧客の財産を預かってくれる点です。株や投資信託のほか、不動産も預かってくれますし、遺言の管理もサービスとして行われています。遺言書作成のアドバイスはもちろん、財産を預けた人が亡くなったら、相続財産などを調査し、相続人への分配手続きも実施してもらうことができます。相続に向けて準備をする際、信託銀行のサービスは役立つでしょう。
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