「信用金庫と信用組合」意外と知らないその違い 今さら聞けない「銀行の種類」超基礎を解説
最後に、スマホの普及によってとても身近になった「ネット銀行」(「ネットバンク」とも)について。
ネット銀行とは、一般の銀行のような店舗を持たない「無店舗型の銀行」です。口座を新しく開設するときや振り込みなどの取引はすべてパソコンやスマホで行い、現金を入出金するときは提携しているATMを使用します。ちなみに、昨今は店舗のある銀行もインターネットで手続きを行うサービスを提供していますが、こうしたサービスは「ネットバンキング」と呼ばれています。
ネット銀行のメリットは、メガバンクや地方銀行と比べて預金金利が高いことと、手数料が安いこと。店舗がないので、店舗賃料や人件費をカットでき、その分を利用者に還元できるためです。大手銀行の2倍以上の預金金利を提供しているネット銀行が多く、振り込み手数料も「他行に振り込む場合、金額に関係なく200円+税」などとなっています。
参考までに、大手メガバンクだと、振り込む金額によって手数料が変わることが多く、「3万円以上なら都度440円」などとなっているので、手数料の安さではネット銀行に軍配が上がります。
ただしATM手数料は高くなりがち
とはいえ、ネット銀行口座を使っての取引をATMで行った場合、会社にもよりますが、大手の銀行よりも高い手数料がつくことがあります。ネット銀行は店舗を持たないので、専用のATMがありません。なので、どうしてもほかの銀行やコンビニのATMを使うことになり、手数料が高くなることが少なくないのです。
例えば、あるネット銀行の場合、1回預金を下ろすたびに、220〜275円かかるとされています。大手の銀行の場合、専用のATMを使えば時間帯によっては無料になることを考えると、これはなかなかのデメリット。なぜなら、1回1回の手数料は小さくても、積もり積もれば大きな額となるからです。
預金を引き出す際の手数料は110〜220円のことが多いので、毎月4回手数料が無料でない条件で引き出した場合、年間で5280〜1万560円もの出費になる計算です。このように、手数料は1年単位で見ると結構かさみます。
ネット銀行も、預金残高やクレジットカードの利用回数などの諸条件を満たすとATM手数料が無料になるといった特典を受けられることがあるので、自分が使う銀行と利用手数料の仕組みを把握しておくことで、知らず知らずのうちにお金が減って損をしている事態を防いでいきましょう。
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