日経平均373円高、続伸の理由は何だったのか 「大型経済対策への期待感」から買いが優勢
[東京 7日 ロイター] - 7日の東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。緊急事態宣言による経済への影響は懸念されるものの、空前規模となる経済対策に対する期待が生じていることから、主力株を中心に買い優勢となった。新型コロナウイルス感染による死亡者の比率が低下し、世界の主要都市での感染拡大がピークを迎えたとの見方があることも注目されている。原油価格の上昇に伴い、信用不安が後退したことも、買い戻しを促す要因になった。
米国では、ニューヨーク州で新型コロナ感染症の死者数が横ばいとなり、新型コロナ危機が安定化しつつあるとの期待が高まった。6日の米国株市場はダウ、ナスダック総合、S&P総合500が軒並み7%超上昇して取引を終えた。
一方、国内では緊急事態宣言が発動される。この影響が懸念されながらも、景気対策がこれまでにない規模となるため、それを評価する関係者が多い。市場では「経済対策は空前の規模ではあるが、その効果については見方が分かれている。強弱感が対立しているために、株価は上下に振れやすい」(国内証券)との声も聞かれ、日経平均は一時マイナスに沈む場面もあった。
政府は、新型コロナ感染拡大に伴う緊急経済対策で財政支出を39.5兆円、事業規模を108.2兆円とする方針を固めた。複数の政府筋が明らかにした。昨年末の総合対策や予備費使用を除く新たな追加分としては財政支出が29.2兆円、事業規模は86.4兆円で、通常の事業費以外に、納税や社会保険料の支払い猶予分などで規模が膨らんだ。
TOPIXは1.96%上昇。前日に続いて東証33業種全てが値上がりした。個別では、トヨタ自動車<7203.T>、ソニー<6758.T>など主力輸出関連株がしっかり。ソフトバンクグループ<9984.T>、ファーストリテイリング<9983.T>も高いが、デンカ<4061.T>は急反落した。
東証1部の騰落数は、値上がり1877銘柄に対し、値下がりが255銘柄、変わらずが36銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 18950.18+373.88
寄り付き 18878.86
安値/高値 18553.14─19162.52
TOPIX<.TOPX>
終値 1403.21 +26.91
寄り付き 1397.71
安値/高値 1375.38─1415.09
東証出来高(万株) 170351
東証売買代金(億円) 28231.06
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