ライズ激売れで、ヴェゼルやC-HRが苦戦する訳

ダイハツがトヨタに供給するSUVが絶好調

2017年には、同様のことがC-HRに発生していた。C-HRは2016年12月14日に発売され、2017年1月19日の時点で4万8000台を受注している。このときも納期が3カ月から4カ月に延びた。納期の遅延は顧客にとって迷惑だから、メーカーは短く抑える努力をすべきだが、背景には需要の急増があった。

トヨタの「C-HR」(写真:トヨタ自動車)

C-HRは、前述の通り2017年4月には小型/普通車の販売1位になったが、同年8月以降は10位前後まで下がった。2018年になると、登録台数が前年に比べて35%減少。2019年も減り続け、車名別順位は15位だ。2013年に登場した設計の古いヴェゼル(14位)よりも少ない。C-HRの売れ行きは、わずか2年間で半分以下まで落ち込んだ。

トヨタの販売店のコメントにもあった通り、SUVは新型車が登場すると、愛車の車検が残っていても即座に乗り換えるユーザーが多い。そのために欲しい人たちには短期間で行き渡り、その後は売れ行きが大幅に下がってしまう。

そうなるとライズはどうなのか。C-HRのように短期間で一気に売れて、その後は沈むのか。あるいは長く売れ続けるのか。

ヴェゼルとRAV4をかけ合わせた?

現時点で正確な動向はわからないが、あるトヨタの販売店は「C-HRと比べてから、ライズを選ぶお客様も多い。ライズはコンパクトだから運転しやすく、価格も安く、後席と荷室の広さはC-HRと同等だ。合理的なSUVだから、さまざまなお客様に売れている。C-HRに比べると、居住性や積載性を重視するファミリーのお客様が少し多い」と指摘した。

ライズの荷室(写真:トヨタ自動車)

確かにライズは、全長が4m以下に収まる5ナンバー車としては、後席と荷室に余裕がある。外観はフロントマスクに存在感を持たせた水平基調だから、SUVらしさも濃厚だ。ヴェゼルをさらに小さくして、RAV4の持ち味を加えたのがライズともいえるだろう。人気車をかけ合わせた面があるから、息の長い人気車になる可能性も高い。

SUVはさまざまな性格の車種で構成され、同じトヨタ車でも、ランドクルーザー/ハリアー/RAV4/C-HR/ライズでは、ボディサイズから機能まで大きく異なる。ランドクルーザーは悪路走破力を重視したオフロード派、ハリアーやC-HRはシティ派、ライズとRAV4は中間的なタイプだ。そこにサイズの違いも加わるから、ほかのカテゴリーに比べて多様性がある。SUVを購入するときも、オフロード派とシティ派の違い、ボディサイズに着目して選ぶとよい。

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