「独身の日」転じて、ネットショッピングのお祭りに
国土が広大で人口が多く、インターネットとスマホが普及していて可処分所得が急伸中の中国は、ネット通販が伸びる条件のそろった国です。それにしても昨年11月11日、最大手アリババ(阿里巴巴)の通販サイトが、たった1日で350億1850万元(約5800億円)を売り上げたのにはたまげました。New York Times(2013年12月10日付)は、これを1日のネット通販の世界レコードと報じています。このお祭り騒ぎの中、ユニクロやシャオミー(小米、中国のスマホ・メーカー)はそれぞれ1億元を売り上げたといいます。
中国では、11月11日は1が4つ並ぶことから「独身の日(光棍節)」とされていましたが、2009年にアリババがこの日に合わせて大型プロモーションを仕掛けたことから、近年ではすっかり「オンラインショッピングのお祭りデー」となった感があります。China Daily(2013年11月13日付)によると、昨年11月11日のアリババのサイト訪問者は4億0200万人、中国インターネット人口の3分の2に相当します。注文件数は計1億7100万件で、そのうちスマホ経由が20%。前年の5%から大幅に増えており、ネットショッピングがPCからモバイルベースへと移行していることを示しています。
アリババによると、2013年のユーザー1人当たりの年間支出額は1万元を超えました。支出金額が多いエリアは北京、上海、広東省など大都市部ですが、特筆すべきは、青海省玉樹のチベット族自治区や内モンゴル自治区などの遠隔地で、モバイル経由の購入比率が高いことです。内陸部の所得の伸びとスマホの普及が相まって、ネット通販の利用が急増していることがうかがえます。
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