3月23日の会見時に言及した都市の封鎖(ロックダウン)については、「何もせずに(感染者数が)このまま推移すると招いてしまうことになる。未経験のことなので、海外の例も参考にしつつ、国の方針も聞いていきたい」(小池都知事)と、判断基準などについては明言を避けた。
都が要請した内容のうち、①②については自粛がいつまで続くのか、期間が示されなかった。都知事の会見に続いて行われた東京都の福祉保健局の会見で自粛期間について改めて問われた担当者は、「3月23日に発表した方針に従って、4月12日までは外出自粛を続けてほしい。この週末は特に、という意味だ」と言及した。
ところが何度も記者側に確認される中で話す内容が二転三転し、「外出自粛の要請はこの週末まで。来週以降の方針についてはまた発表する」という形になった。週が明けても、新たな方針によっては「4月12日までの外出自粛」が要請される可能性も残る。
重傷者の症状悪化スピードが速い
都知事の会見に同席した国際感染症センター長の大曲貴夫氏は、「オーバーシュートを起こして医療が立ち行かなくなることは絶対に防ぎたい」と話した。「このウイルスの怖さは、一部の重症者の症状が悪化するスピードがものすごく速いこと。それまで話せていた患者が人工呼吸器をつけないといけなくなり、さらに悪化して人工心肺もつけないと間に合わないような状態に、数時間でなってしまう」。
東京都よりも早い2月中旬から下旬にかけて感染が急速に拡大した北海道は、「緊急事態宣言」を出し住民に2月末から週末の外出を控えるよう呼びかけていた。北海道のその後の状況を分析した北海道大学の西浦博教授は、「北海道モデルは成功した」と評価している。
首都・東京でも同じモデルでオーバーシュートを抑えられるのか、まさに今が瀬戸際だ。
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