東芝機械vs村上ファンド、大詰め攻防のゆくえ

坂元社長「総会で3分の2以上をとり圧勝する」

――村上グループの外為法違反の可能性も指摘しています。

われわれが作っている工作機械は戦略物資であり、押出成形機の混練機はミサイルの固形燃料を作ることができ、輸出許可が必要だ。外為法に関して(村上氏を)黒だとは言わないが、白でもない。ちゃんと説明してくださいとお願いしているだけだ。

村上氏がシンガポールに住んでいて、その資産を管理していると明言しているオフィスサポートがいて、その下にいるイレブンスという実質ペーパーカンパニーがわれわれを買収しに来ている。書簡は全部オフィスサポートからきており、村上氏がメディアに出てわれわれに対してけしからんと言っている。結局は村上氏のグループだ。

【2020年3月24日19時52分追記】野村絢氏に関する初出時の記述を削除いたします。

(3月27日の)臨時株主総会までに結論が出るかというと、そう簡単なものではない。ただ、今は外為法改正の調整が行われている。今回の件は対象にはなっていないし、結果的にひ孫会社まで外為法の対象になるかどうかはわからないが、明らかにこの件は当局から重要視されている。

中期経営計画の達成に首を賭ける

――新しい中計では、2023年度までに売上高1350億円、営業利益率8%、ROE8.5%を達成する目標を掲げています。これまでの中計は未達状態でしたが、達成は可能ですか。

やりきれると思っているし、やりきらねばならない。

これまでは、東芝グループの傘下にあったため財務戦略を立てにくく、大きい借り入れや投資はハードルが高かった。それに慣れていたのは反省点だ。中計の作り方も、3年間の計画を作って毎年見直すという東芝のルールに従っていた。達成度が低かったのは反省している。

東芝(グループ)から離脱した後、新しい中計でスタートしようとしたが、市場が低迷し足元の業績が悪化した。そこで2019年5月に中計を出した後に私が主体となり、この構造改革の計画作成を始めた。抜本的に組織を変えないと利益率が上がらないということで事業部制からカンパニー制に変え、20%の仕事も削減できる。その20%に相当する230人前後の早期退職者を出し、約24億円出費するが、年19億円の固定費を削減できる。

売り上げについても無理な積み上げはしていない。新型コロナの影響は確かにあるが、われわれが作っているのは足の長い製品なので、落ち込みは他社よりも軽微ですむはずだ。

執行側は首を賭けてやる。機関投資家が評価しているのは社外取締役の役割だ。社外取締役だけで構成されるチームでこの経営計画のモニタリングをしていく。彼らは必要に応じて機関投資家と進捗状況について議論する場を設ける。

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