台湾の「天才IT大臣」唐鳳氏の父が語る教育理念 既成概念にとらわれず、子どもの自主性重視

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新聞記者出身で現在は教育者である父親の唐光華氏(写真:呉東岳)

世界的な新型コロナウイルス肺炎の流行に際し、台湾は他国に先立ち迅速に対策を講じた。そのスピードと的確な手法は日本でも報じられている。

同時にコロナウイルス対策の中心人物である「天才IT大臣」にも注目が集まっている。2016年に台湾史上最年少で閣僚(政務委員)となった、デジタル大臣の唐鳳氏(38)だ。

唐鳳氏の既成概念にとらわれない斬新なアイデアや手法について、陳建仁副総統は「唐鳳氏のビッグデータ解析が新型コロナウイルス対策に大きく寄与し、国の対策チームの中核となっているだけでなく、AI技術を用いた感染症対策モデルを樹立した」とコメントしたほどだ。

そんな天才はどうやって育まれるものなのだろうか。『今周刊』が唐鳳氏がデジタル大臣として入閣した2016年に掲載した記事を、もう一度ご紹介する。

唐鳳氏のような天才はどう育つか

唐鳳氏は幼い頃から特別な子どもだった。そんな神童を育てた秘訣を彼女の両親はこう話す。「子どもの個性をしっかり見ることです」。

唐鳳氏がデジタル大臣として入閣が決まった2016年、父親の唐光華氏は、娘を取り巻く環境が激変することに家族や親戚が不安を抱いたと振り返る。「ですが、私は考え直しました。そして娘に林全・行政院長(首相、当時)と話し合い、あなたの特技で貢献できると思ったなら引き受けたらいいと伝えました」。この「一度立ち止まって考えてみる」というのは唐光華氏の古くからの習慣だ。

「どうやったら唐鳳さんのような天才が育つのか」と聞かれるたびに、唐光華氏はこう答える。「人は往々にして自分が正しいと思いがちです。親は自分を“権威”に仕立てあげるべきではない。また誰に対しても自分のほうが上だと思わないことです」。つまり大人は子どもを導く立場であると同時に、子どもから学ぶ立場でもあるということだ。

夫妻は唐鳳氏を含む2人の子どもの成長を見守ってきた。「子どもは1人ひとり違います。生まれてきただけで、ありがたい存在なのです」

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