給食中止「食うに困る子」143万人の切実な事情 ある子ども食堂の「覚悟」と政府の「無策」

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「まいにち子ども食堂高島平」は、2018年3月にオープンした。年中無休で朝7時から夜8時まで。朝食、昼食、夕食を子どもに無料で提供し、毎日30人ほどの子どもが利用している 。運営資金は寄付金や行政からの助成金で賄っている。当面の運営は順調だが「明日から人数がどう増えるかは読めない」。

六郷さんは以前、塾に通えない子どもの学習支援をしていた。その時に出会った定時制高校に通う生徒は、母親が精神疾患を抱えて入院しており、毎日の食事を学校給食だけでしのいでいた。まずは子どもたちがお腹を満たせる場が必要だと感じ、まいにち子ども食堂を始めた。

子ども食堂を始めると、貧困家庭の子どもたちがいかに多いかを知った。子どもたちの親までが食事をしに来るのだ。親からは料金をもらっているが、朝食100円、昼食200円、夕食300円。所得が低いため、その安さに感謝していく。

実際、厚労省が発表した統計では、17歳以下の子どもの約7人に1人が一定の所得を下回る貧困状態の家庭で育っている。基準となる年間所得は2人家族の場合172万円、3人家族で211万円だ。同時期の労働者1人あたりの平均年収は420万円だ。OECD加盟国の中で日本は最悪の水準になっている。

給食費は生活保護受給世帯と、自治体ごとに定める年収の基準を下回る世帯で免除されている。給食がなくなれば、約143万人の子どもたちのために、各家庭は昼食代を捻出しなければならなくなる。

子ども食堂の中止続々

六郷さんの子ども食堂のように、毎日オープンしているところは稀だが、全国には約3700の子ども食堂がある。

ところが2月中旬以降、コロナウイルスの感染拡大を懸念し、子ども食堂を中止する団体が増え始めた。全国の子ども食堂をつなぐ連絡会「こども食堂ネットワーク」の事務局長・釜池雄高さんは「正確な数はわからないが、全国の子ども食堂のうち、半数ほどでは中止が決まっている印象がある」と言う。

東京都中野区で子ども食堂を運営するNPO法人の代表は2月28日から今後2週間は公民館などの施設を使用できないと区から連絡を受けた。3月後半に2回実施するはずだった子ども食堂は、中止にせざるを得ないと考えている。

「つい数日前も開催し、集まった人たちの顔を見ていたので中止の判断はつらい。でも毎回50人以上の親子が来てくれるため、区の施設が使えなくなると開催しようがないんです…」

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