1億円超の「ハイパーカー」が増えている理由 トヨタも参入する超高性能車のニーズとは
「スーパーカー」と聞けば、多くの人はどんなクルマかイメージできるだろう。ハイパーカーを一言でいえば、“スーパーカーを凌駕した存在”である。
ハイパーカーはあくまで概念なので「これを満たせば認められる」という数値上の基準はないが、最高出力がおおむね1000馬力程度もしくはそれ以上あり、最高速度は350km/h以上。
さらに“億超え”の価格であるのが一般的だ。もちろん、どれかが欠けていれば認められない、というものではない。生産台数が10台未満というモデルもある。
また、スタイリングはレーシングカーをイメージさせるのが通例だ。これは後述するモータースポーツとの関連もあってのことである。
では、具体的にどんなモデルがあるのだろうか。
筆頭は「ブガッティ」や「マクラーレン」
世の中でもっとも知られているハイパーカーは「スーパースポーツカー」と表現されることも多いブガッティ「ヴェイロン」だろう。
2005年に市販モデルがデビュー(余談だがコンセプトモデルや市販仕様のお披露目は東京モーターショーだった)し、最高出力はガソリンエンジンだけで1001ps(ベーシック仕様)を誇り、最高速は407km/h。
価格は当初、1億6300万円だったが、上位タイプは2億円を超えるなど、それまでのクルマの概念を覆すものだった。400km/hという速度領域では、100Lの燃料タンクが12分で空になるという。
ヴェイロンは2015年に生産を終了したが、ブガッティはその後継となる「シロン」も登場させている。こちらは1500psで最高速度は420km/h(リミッター作動)、邦貨換算で3億円オーバーと、あらゆる点でヴェイロンを超えていた。
また、イギリスのスーパーカーメーカーであるマクラーレンの「セナ」もハイパーカーに数えられる。
「マクラーレンのラインナップでもっともサーキット走行を重視したモデル」として2018年にデビューし、エンジンにモーターを加えたトータル出力は最大916ps。世界で500台だけが作られ、価格は67万5000ポント(日本発表当時のレートで約1億2500万円)だった。
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