「3つにまとめる」説明こそが伝わりやすい理由 知っていることを全部話そうとするのはNG

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「それってウチに当てはめると、具体的にどういうことですか?」

あるいはもっと本質的な質問、

「どうして(そうしたほうがいいの)ですか?」

人よりもっと知ること覚えることに精一杯で、知ってることを語るだけ。その意味まで深く考えていないので「それって何?」と聞かれるとしどろもどろになってしまう。それがふわっとコンサルです。

世界に「思考法」はいったいいくつある?

ところで、質問です。

世の中にはいろんな「思考法」があると思いますが、いったい世界にそうした方法はいくつあるのでしょう?

ロジカルシンキングのような有名な思考法もあるし、ネットや動画、書店でも「〜思考法」という言葉をたくさん目にします。じゃあ、「全部で何個ある?」と聞かれたときの答え方で、本当にデキる人かどうかがわかります。

ちょっとデキそうに見えるけど、ふわっとコンサルな人の答え方は、2パターンに分かれます。

1つ目は、じぶんが周りよりも賢い・詳しいことを確信して上に立ちたいので、「何個ある?」と聞かれると、聞いたことのある「思考法」と名のつくものを指折り挙げ出します。記憶力テスト、知識量テストであれば、高成績と評価されるかもしれません。でもその情報にはそれ以上の示唆がない、ちょっと「思考」の足りない答え方です。

2つ目のパターンは「この思考法が最強」「今どきはこの思考法」みたいに、じぶんが信じる思考法や最近流行の思考法の1点張りパターン。「今年のファッションは〜が正解」に忠実に従ってしまう人みたいに、流行や評判や好き嫌いで「正解」を選択。しかもその思考法を身に付けたら周りと差をつけられるという競争主義のマッチョ思考もうかがえます。

書店でよく見かける「〜思考」イチ押しのビジネス書は、そんな正解大好きマッチョ主義をターゲットにしたマーケティング戦略の表れとも言えます。

ただ、これら2パターンのどちらにも属さずに相手を納得させやすい第3の答え方があります。

「3つあります」

と答え、その瞬間から脳味噌をフル回転して、3つに整理するのです。単純にじぶんの脳に記憶されている「〜思考」の検索結果を指折り数えてもあまり意味はありません。その思考の数々をじぶんなりの観点で整理した結果、いくつに分類できるかを答えようとする。じぶんの観点で一味加えて、分類・整理したことを伝えるのです。

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