無線LANを強化するソフトバンクの新戦略、携帯の設備投資軽減を狙う

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無線LANを強化するソフトバンクの新戦略、携帯の設備投資軽減を狙う

「これからは『Wi−Fi(ワイファイ)』のついていない携帯電話は携帯ではないと言われる時代になっていく」。11月10日、携帯電話の新製品発表会に臨んだソフトバンク・孫正義社長は自信満々にこう言い切った。

その言葉どおり今冬の新端末は、全22機種のうち8機種に無線LAN通信ができるワイファイ機能を搭載。自宅や駅など、無線LAN環境下では既存の携帯電話回線より高速な通信網に切り替え、インターネット接続できるようにする。また、各端末でタッチパネルを採用、専用コンテンツも充実させるという。

新端末が強く意識するのは、同じくワイファイを搭載する米アップルの「iPhone(アイフォーン)」だ。同端末の販売台数は「(10月末時点で)昨年の今ごろに比べて数倍の伸び」(孫社長)と好調で、データ通信量も多い傾向がある。そのため、高速ネットが使える「アイフォーン風」の端末を拡充し、加入者だけでなくデータ通信収入の拡大をもくろむ。

ワイファイ化には別の思惑も透けて見える。データ通信が増大する中、既存の携帯電話回線は逼迫気味。設備増強が必至で10月末には400億円の追加設備投資を決めている。ワイファイ搭載端末ならば、データ通信量を無線LANへと逃がす「出口」が作れるため、結果、携帯回線への負担軽減が見込めるというわけだ。

一方、首位NTTドコモは昨年6月から無線LAN接続サービスを開始しているものの、「補完的に使う程度。基本は3G(携帯電話回線)で対応したい」(山田隆持社長)と戦略が分かれる。

ドコモは今冬から、端末内蔵のGPSでユーザーの位置を割り出し、交通情報や生活情報をリアルタイムで配信するサービスを開始する。こうしたサービスはユーザーが常時移動している状態を想定。接続ポイント数が限られている無線LANより、どこでも切れ目なくつながる携帯回線に優位性があると見る。

10月まで3カ月連続で加入者純増トップとなったソフトバンク。新たな戦略は追い上げの弾みとなるか。

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(桑原幸作 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済)

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