それは、「子どもが約束を守らない」のではなく「親が約束を守っていない」ということです。
スマホの使用ルールを決めて、ペナルティまで決めたとします。子どもは100%ルールを破るといって過言でありませんが、破ったとき、親がペナルティを実行しないのです。子どもがキレるとか、子どもが言うこと聞かないという理由で。
しかし約束は約束なので、ペナルティは実行しなければなりません。これを「教育」と言います。しかし、「この場面が終わってから」とか「もうすぐ終わるから」と子どもに言われ、それをぶつぶつ言いながら許してしまう親がいるのです。そうなると、もはやルールが守られることはなく、子どもは「約束は破っても大丈夫」ということを “学び”ます。
これが、親が子どもにコントロールされている実態であり、親のストレスが増長するゆえんです。
家庭の方針は夫婦で統一させておく
では、これからスマホを持たせる場合、いったいどうしたらいいでしょうか。
まずは次のいずれかを選んでください。
2)ルールを決めて子どもはその枠の中で使用するようにする。
この2つのどちらを選択するかは、家庭の方針によります。夫婦の間で方針が異なる場合は子どもが混乱しますので、事前に夫婦でどのような方針にするか統一させておきましょう。
1)を選択した場合
その子の性格や精神年齢、また、それまでの家庭内での話し合いや教育の影響もありますが、子どもが自己管理できると親が判断するなら、任せてしまうという方法があります。基本的に子どもの自主性に任せ、金額的問題、犯罪的問題が生じない以上は一切、口出ししません。ただし、昨今、犯罪に巻き込まれる事件も発生しており、そのようなケースもあることを含めて、家庭で定期的に話し合いを持つ必要はあるでしょう。
2)を選択した場合
次の手順で決めていくとよいでしょう。
通常は親が一方的にルールを決めます。しかし、その場合、問題が起こると子どもは親の責任にします。親が作ったルールが悪いと。ですから、ルールを決めるときは、次の手順を踏んでいきます。
「① 子どもの意見→ ② 親の意見→ ③ 話し合いで着地点を作っていく」
親の考え方はしっかりと子どもに伝えておく必要があります。「なぜ親は心配するのか」ということを含めて、です。
多くの親が心配することは「長時間スマホによる生活の乱れ」「犯罪に巻き込まれるのではないか」「勉強しなくなるのではないか」ですが、それらをしっかりと伝えましょう。逆に言えば、これらの状況にならなければ、親は心配する必要は一切ないわけです。そこで、「これらの状況にならないようにするにはどうすればいいか」ということを親子で決めていきます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら