実は「氷河特急」は5年前にも乗車したことがあるのですが、昨年からエクセレンスクラスという1等車のさらに上をゆくクラスが誕生したのです。本来、ユーレイルパスで乗車できるのは1等車までとなります(今回は特別に取材をさせていただいたのですが、優雅なハイクラスの車両については、インタビューした模様を合わせて次の機会に独占ルポいたします!)。
沿線には2つの峠、91のトンネル、291もの橋があり見どころ盛りだくさん! 中でも、とりわけ2008年に世界遺産登録されたサン・モリッツからトゥージスまでのアルブラ線(ベルニナ・エクスプレスとの共通区間)は息をのむ美しさ。あわせていただく地産地消の食事も絶品で、生涯一度は乗車しておきたい豪華シーニックトレインです。
終着、ツェルマットに到着する頃には日が暮れ出していて、街はそろそろお休みモード。とはいえ、歩かずして大きな窓からさまざまな景色を味わうことができるので、終日スイスの山岳観光を堪能したのと同様の満足感が。シニアのファンが多いのも納得です。
TGVでモン・サン・ミシェルへ
翌朝、ツェルマットを発ち、目指すは国境を越えフランスの誇る世界遺産「モン・サン・ミシェル」です。
ツェルマット駅からフィスプ駅まで、普通列車で約1時間。「IC(インターシティ)」と称される都市間特急に乗り換えベルン中央駅へ。かの有名なフランスの高速列車TGVに乗り継ぎパリ・リヨン駅まで約4時間半。
地下鉄移動でパリ・モンパルナス駅を経由し(パリにはこのほかにも、パリ中央駅やパリ北駅など何種類ものパリ駅があるうえ、距離を有する場合も多いので注意!)、TGV大西洋線に乗り継ぎます。今日の鉄道の最終目的地はレンヌ駅。ここからは、時短のためバスでモン・サン・ミシェル入りします。
全世界に1121件ある世界遺産の中でも、トップクラスの知名度を誇る「モン・サン・ミシェル」。フランスの北西部にあるモン・サン・ミシェル湾に浮かんでいる修道院の島で、「聖ミカエルの山」として崇められています。
ベネディクト会の修道院が創建された10世紀以降、数世紀にわたり増改築が繰り返され、ロマネスク・ゴシック・ルネサンスと中世の多様な建築様式が混在しているのが特徴です。登録年は1979年と、世界遺産登録が初めて行われた年の翌年に当たります。
その歴史の長さに加え、満潮時のみ島へ渡ることができるという神秘性も魅力的。夕暮れ時までに到着して1泊すれば、日の入りと日の出の写真が撮影できるので、カメラをたしなむ方は日の入りの時間にもご留意を!
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