身の回りの道具にデザインを
――GKデザイングループは、いくつもの会社がチームになって動いていらっしゃるのがグループ全体の特徴だと思うのですけれど、立ち上げの時などルーツについてうかがえますか?
山田:「GKデザイン機構」がGKグループの本社機構です。事業会社は国内だと、工業製品を領域とする「GKインダストリアルデザイン」や、グラフィックやブランディングを領域とする「GKグラフィックス」など、東京に領域別の5社、そして京都と広島に1社ずつで計7社です。海外はアメリカ、ヨーロッパ、それから中国にあります。社員数は200名強、ほとんどがデザイナーです。
昔は「GKインダストリアルデザイン研究所」という1つの組織でした。1952年、創設者の榮久庵憲司(えくあん・けんじ)ら東京藝術大学の6人のメンバーが「これからは生活の身の回りの道具をちゃんとデザインしていかなきゃいけない」と、GKの名の由来にもなった小池岩太郎助教授("GK"は"グループオブ小池"の頭文字)のもとでグループを結成したのが出発点です。
――今のベンチャー企業のような感じで始まったのですね!
山田:当時はまだデザインでビジネスが成り立たないから、コンペで賞金をもらって運営するスタイルで始まっています。「丹頂鶴」と呼ばれていたてっぺんが赤い電話ボックス、ご存じですか。あれは電々公社(日本電信電話公社、現在のNTT)の公衆電話ボックスのコンペで選ばれたGKのデザインです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら