欧州鉄道旅で気になることの1つに運行時刻の正確性がありますが、これまでの海外鉄道旅で得た経験則から、イタリア・フランス・スイス・ドイツなど高速鉄道網の発達している国は(細かなダイヤ乱れが数分~10分程度あるものの)、有事や車両故障があった際を除いて大幅な遅延は減少傾向にあり、ここ数年は比較的安定していると思われます。
この日は、出発予定の15時22分から遅れることわずか3分。フィレンツェS.M.N.駅への到着時には定時運行に回復していました!
今回の宿は、寝台列車「ナイトジェット」。出発する21時55分まで駅前散策ののち、乗車! 今回宿泊するのは2人用個室寝台のシングルユース。2段式の折りたたみ式ベッドは欧米仕様で広々としています。個室ごとに洗面台が付いているうえに、共用シャワーもあるのがうれしい! ユーレイルパスと、事前予約した寝台チケット(ミュンヘン中央駅まで124ユーロ)の検札と朝食の予約を終えて眠りにつきます。
夜行列車で迎える朝
翌朝は、少し早起きしてベッドを椅子に転換し、朝食をいただきながら車窓も味わいます。これぞ、寝台列車フリークにとって至福のとき……!
いつまでも乗っていたい気持ちを抑えながらミュンヘン中央駅で下車。「DB」ことドイツ鉄道の地域間急行「RE(レギオナル・エクスプレス)」でカウフボイレン駅へ。さらに、バイエルン地方鉄道に乗り換えフッセン駅まで北上します!
ドイツの主要都市・ミュンヘンからフッセンへは、トータル2時間ほどで到着。欧州在住のシニアをメインに人気の観光地なのですが、それもそのはず。全長約366kmのロマンチック街道の終点でもある保養地で、そのハイライト、ノイシュヴァンシュタイン城への拠点としても知られています。
ノイシュヴァンシュタイン城は、東京ディズニーリゾートのシンデレラ城のモデルにもなったことで有名です。世界遺産にこそ登録されていませんが、バイエルン王ルードヴィヒ2世がその生涯と巨額の建築費を投資して建てただけあり、大自然の中にたたずむ姿は一見の価値アリ。
ミュンヘンから鉄道なら往復約4時間でアクセスできるため、日帰り観光も人気ではありますが、のどかな中世の街並みをかみしめるべく宿泊込みでの滞在がオススメ。われわれも例に漏れず、カラフルなハウスホテルに1泊としましょう。
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