権益に固執するメディア、記者クラブが日本の情報発信を阻害する-上杉隆

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国境なき記者団 EUも閉鎖性を批判

だがその現実に直面し、しかも自らを妨害するシステムとなると話は違う。どうにかして改善・是正しようというのが人情というものだ。

FCCJは、過去何十年にもわたって、フリープレスの原則と相互主義の立場から、日本中の記者会見の開放を求めてきた。FCCJだけではない。日本人は知らないだろうが、「国境なき記者団」も、EU議会も、OECDも皆、日本の記者クラブを批判している。

東京・日比谷の電気ビル20階で開かれる海外特派員向けの記者会見では、過去にもさまざまなドラマが繰り広げられ、日本のメディアに多くの材料を提供してきた。

田中角栄元首相の金脈追及、皇太子妃ご成婚、大相撲八百長問題--。挙げだしたらきりがないほどであるが、その間、世界中から日本に集まった特派員たちが一貫して守ってきたのが、記者会見の例外なきオープン化である。それは、日本の記者クラブメディアに対しても一貫して門戸を開放してきたことでもわかるだろう。それは、世界中で常識となっているフリープレスの原則に沿ったジャーナリズムの当然のルールだ。

ところが、その相互主義の方針を、唯一、無視している国がある。日本、つまり、日本の記者クラブである。「われわれは日本で行われている記者会見に入れない。相互主義の立場から、われわれの会見でも彼らを排除すべきではないか」。

FCCJのボードメンバーの会議でこうした意見が出たのは一度や二度ではない。過去30年以上にもわたって、同じ意見が示されている。そのたびに至る結論はいつも同じだ。

「彼らを同業者として扱えば確かにそうだ。だが、彼らの行っている仕事はジャーナリストのそれではない。彼らの仕事は役所の広報だ。そう思えば、相互主義を適用するまでもない。会見に入れてやろうじゃないか」。

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