「武漢肺炎」で日経平均は最悪どこまで下がるか

投資家は情報の乏しい中どう向き合うべきか

新型肺炎の影響は日本に大きい。中国人を中心とした外国人観光客で賑わうはずの銀座も今年は様子が一変している(写真:アフロ)

中国の湖北省武漢市で発生したとされている新型肺炎の感染が急増している。中国政府は、消費や力などの経済活動が活発化する春節の時期であるにもかかわらず、武漢市からの人の移動をほぼ禁じて同市を事実上封鎖し、また団体旅行の取り止めを指示している。事態はかなり深刻なのだろう。

現在、「新型肺炎」と報じられていて、まだ正式な呼び名はないようだが、本稿ではこの新しい感染症を便宜上「武漢肺炎」と呼ぶことにする。

「武漢肺炎」はかなり厄介な相手かもしれない

武漢肺炎は、現在、感染者数も死者数も毎日急拡大しているが、現段階では、感染の拡大及び病気の脅威がどの程度のものなのか、また、その経済的影響がどの程度のものなのか、評価することが極めて難しい。

ただ、中国政府の動きから見ても、感染力はかなり強いのだろう。人の移動が高速になっていることや、潜伏期間が長かったり、感染しても症状が出ない人がいたりすることを考慮すると、封じ込めは簡単ではなかろうし、どこまで拡大するのかが見通しにくい。

致死率から見ると、現在報じられている数字から計算すると3%程度のようで、かつてのSARS(重症急性呼吸器症候群)やエボラ出血熱と較べるとマイルドに見えるが、流行性のインフルエンザの致死率が0.1%程度であることから考えると、相当に「怖い病気」だと考えるべきだろう。「感染力」×「致死率」で総合評価するなら、SARSやエボラ出血熱よりも厄介な相手なのかも知れない。

一方、株式市場はすでにこの事態に反応しており、武漢肺炎のニュースの前に2万4000円前後にあった日経平均株価は、1月30日終値では2万2977円と1000円以上の下落に見舞われた。同31日はいったん2万3000円台を回復したが、2月3日以降は再び下落する可能性がある。

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