最新!「上場企業財務力ランキング」トップ300社 財務面の企業評価、東京エレクトロンがトップ

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4位は昨年120位から急上昇した伊藤忠商事(3694点)。成長性953点、収益性770点、安全性971点、規模1000点と安全性、規模が高得点。ユニー・ファミリーマートホールディングス(現・ファミリーマート)の連結子会社化などで規模拡大。営業利益(『会社四季報』掲載ベース)は2941億円から5632億円に倍増、営業キャッシュフローも3882億円から4765億円に22.8%増と成長性の各項目が好調で713点から953点にアップした。

ただ、IFRSの基準適用による特殊要因で売り上げが急増しており、成長性はかさ上げされた面もある。今後、まだ伸びの余地がある収益性をどこまで高められるかが順位維持のカギとなりそうだ。

5位は昨年と同じリクルートホールディングス(3660点)。成長性860点、収益性800点、安全性1000点、規模1000点だった。求人情報検索エンジン「インディード」が好調で2019年3月期の売上高は2兆3107億円と2018年3月期の初の2兆円超え(2兆1733億円)に続き、さらに伸ばしてきた。ROEも19.3%と高く各分野ともバランスよく得点した。

学生の同意を得ずに内定辞退率の予測データを販売し、問題視されているが2020年3月期の業績には大きな影響はなさそう。高順位維持は続きそうだ。

6位は総合商社の三菱商事(3652点)。成長性908点、収益性768点、安全性976点、規模1000点だった。同社もIFRSによる売り上げ増で成長性得点が少しゲタを履いている形となった。

7位はファーストリテイリング(3636点)。成長性835点、収益性801点、安全性1000点、規模1000点だった。

以下、8位武田薬品工業(3626点)、9位コマツ(3616点)、10位東海旅客鉄道(JR東海、3611点)と続く。

昨年1位だったZホールディングス(旧・ヤフー)は15位まで下落。2019年3月期の売上高は9547億円と前年8971億円から6.4%増加したものの、営業利益、当期純利益は悪化。成長性得点は昨年の966点から829点と大きく減った。

上位企業にも入れ替わりが

続いて、各業種のトップ企業をいくつか見ていこう。建設業は昨年に引き続き、総合11位大和ハウス工業(3603点)が23位積水ハウス(3554点)を抑えトップ。食料品は32位JT(3523点)がアサヒグループホールディングスなど総合酒類・飲料系大手を上回った。

電気・ガスでは99位東京ガス(3397点)が昨年トップの大阪ガス(3324点)を逆転。情報・通信業は13位KDDI(3591点)、小売業は7位ファーストリテイリング(3636点)だった。

ランキング表の前に過去13回のランキングトップの現状をご紹介する。第1、2回トップの武田薬品工業は8位(3626点)。第3~5回で3年連続トップだった任天堂はしばらく低迷していたが、今年は2位まで復活。任天堂を上回る4年連続トップ(第6~9回)だった国際石油開発帝石は51位(3491点)、第10、11回トップのSUBARUは68位(3464点)となっている。

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