今どきの小学生も熱くなる ベイブレード人気の仕掛け

拡大
縮小


 約4年ぶりに復活した、現代版ベーゴマ「ベイブレード」が売れている。昨年8月の発売以来、累計販売個数は800万超(9月末時点)。苦戦する今年の玩具市場では、数少ないクリーンヒットとなっている。

購買層は小学生の男児。スターターキットは1000円前後で、小遣いで買える「手頃さ」と、コマ同士を競わせて勝敗を決める「わかりやすさ」が特徴だ。携帯型ゲームやカードゲームについていけない父親も、安心して一緒に遊べる。

2001年に登場した初代ベイブレードは海外55カ国に広がり、4年間で430億円超のメガヒット商品となった。その成功に倣い、今回もテレビアニメや雑誌とのメディアミックスを展開。加えて、売り場での新しい仕掛けも用意した。

まず、玩具店店頭に「ベー太1号」なる無料体験機を設置。兄弟や近所の遊び仲間が少ない最近の子どもが、1人でも試遊できるようにした。対戦の戦績を記録する「ベイポインター」も商品化し、勝って貯めたポイントは景品と交換できる。さらに店頭イベントとして、公式大会を積極的にバックアップ。スポーツ並みの競技規則を作成し、「一時のブームに終わらず、息長く遊んでもらえるよう」(タカラトミー)工夫を凝らす。全国大会や海外展開の準備も進めており、勢いは続きそうだ。

(勝木奈美子 =週刊東洋経済)

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT