絶好調の建機業界、勢いはどこまで続くか 2013年度の出荷金額を上方修正

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建設機械業界が活況に沸いている。日本建設機械工業会(以下、建機工業会)が2月末に発表した2013年度の国内建機本体出荷金額の見込みは、前期比7.4%増の2兆0275億円と大幅に増加。8月の前回予想(2兆0055億円)から上方修正した。

牽引役は国内の販売だ。出荷金額は前期比27.9%増の8679億円となる見通しで、これはリーマンショック直前の2007年度の水準(出荷金額7891億円)を上回る。東日本大震災からの復旧・復興需要に加え、足元ではアベノミクス効果を背景に公共投資が追い風となり、建機の大口需要先である建機レンタル会社が購入を増やしているのだ。

加えて、建機業界には2つの”駆け込み需要”がある。一つは、4月の消費増税を見据えたもの。もう一つは、排ガス規制の強化に伴うものだ。

旧基準の建機に需要急増

排ガス規制は、環境省、国交省、経産省が定めるオフロード法に基づいて行われており、公道を走行しない特別特殊自動車が対象。規制内容は2006年の導入から段階的に厳しくなっており、建機の代表的な製品である20トンクラスの油圧ショベルの場合、2013年11月以降、新基準をクリアしたモノでなければ、製造できなくなった。

レンタル会社にとって、新基準に適合した機種は従来機より1~2割高額なうえ、エンジンなど基幹部品はより精密なメンテナンスが必要になる。ある程度使った中古機は新興国へ売却し、そこでも利益を上げているが、新基準の機種になると、技術の整っていない国では中古機の販売が難しくなる可能性がある。そこで、旧基準の建機を買い込む動きが活発になっているのだ。

一方、輸出販売は前期比4.2%減の1兆1596億円。資源価格の低迷や通貨安のあおりを受け、上半期にアジア、オセアニアが縮小したことが響いた。が、足元ではそれが下げ止まってきたうえ、北米の住宅需要が拡大している。

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