オートサロンに輸入車が続々と参入する裏事情 東京モーターショー欠席でも出展する理由
日産は、R33型の次のタイプとなるR34型スカイラインGT-Rの正式発表も、1999年の東京オートサロンで実施。さらに、同車において日産は有力なチューニングパーツメーカーやチューニングショップには正式発表前に車両を納めたことから、正式発表と同時に新型GT-Rのチューニングカーが複数展示されるという珍事が起きた。
そんな東京オートサロンでここ数年目立つ動きが、日本の自動車メーカーに加えて輸入車のインポーターがブースを構えることである。
新型「コルベット」を日本初お披露目
今年は、従来から展開するフランスの「ルノー」やドイツの「メルセデス・ベンツ」、イギリスからは「ロータス」、そして昨年初参加した「アストンマーティン」に加え、アメリカの「GM(シボレー)」、イギリスのスーパーカーメーカー「マクラーレン」、そしてスウェーデンの「ボルボ」が初参加。
ルノーやGMは、日本向けの新型車を日本初お披露目する場としても活用した。ボルボは、今夏に発売を予定しているスポーティーなモデルを先行展示して話題となった。
中でも注目を集めたのがGM(シボレー)の高性能スポーツカー「コルベット」の新型だ。
昨年、本国で披露されてはいるものの、北米とドバイ以外で実車が公開されるのは初めてというから、いかに力を入れているかが想像できる。そして1000万円を超えるプライスながら、東京オートサロンの会場において3日間の会期中に100件を超える購入予約を受けたというから驚くしかない。
GMが日本で行っているビジネスは年間数百台と小規模だが、3日間で10億円以上の売り上げを受注したことになる。
なにより驚くのは、そんなインポーターの多くは東京モーターショーには出展していないことだ。にもかかわらず、東京オートサロンにブースを構えたのである。
東京モーターショーは規模・来場者ともに日本最大の自動車イベントであり、国際イベントでもある。オートサロンに比べると明らかに格が上だ。しかし、モーターショーではなくオートサロンを選んだのだから興味深い。
その理由はどこにあるのだろうか?
一つには、本社の裁量から外れて日本法人の権限で参加できることが挙げられる。
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