最近、ヨーロッパではEV(電気自動車)推しでディーゼル離れが進んでいるとされるが、実際にはすでに騒動も一段落してディーゼルの販売についても回復傾向というのが現実のようだ。一方、日本ではくだんのディーゼル問題が大々的に取り沙汰されることもなく、ドライバビリティと経済性を求めるユーザーから依然として高く支持されている。
メルセデス・ベンツ日本も、引き続きディーゼルにも力を入れていくとしており、2019年にはようやくエントリーモデルのAクラスから本格的クロスカントリー車のGクラスまで多くの車種にディーゼル搭載車がラインナップされる運びとなった。
メルセデスのディーゼルには2.0リッター直列4気筒のOM654型と、3.0リッター直列6気筒のOM656型があり、同じ型式のエンジンでも車種やグレードにより出力やトルクなどスペックが差別化されている。そして年末を控え、恒例のオールラインナップ試乗会が開催された際にディーゼル搭載車を主体に試乗してきたので、その印象をお届けしたい。
CLA 200 dの乗り味はどうか?
近年メルセデスの中でも高い販売比率を占めている前輪駆動のコンパクトクラスの車種では、Aクラス、Bクラスに次いで、CLAがモデルチェンジした。4ドアクーペにシューティングブレークと他メーカーにはない特徴的なモデルであるCLAは、そのスタイリッシュさとクラスレスな雰囲気が受けて日本でも人気を博してきた。
先発のAクラスとBクラスには1.3リッターガソリンエンジンを搭載した「A 180」および「B 180」も用意されているところ、新型CLAではディーゼルの「CLA 200 d」をエントリーグレードとして据えた点にも注目で、ガソリンと乗り比べても、後発ゆえ進化してか既出のAクラスよりもディーゼルエンジンフィールやハンドリングにおけるガソリンとの差が小さいように感じられた。なお、スペックは最高出力150ps/3400~4400rpm、最大トルク320Nm/1400~3200rpmとなる。
このボディー形状は剛性面でも有利なので走りもよりスポーティーに仕上がっており、外観だけでなくインテリアもAクラスやBクラスよりもデザイン性を感じさせるものとなっている。むろん対話型インフォテインメントシステム「MBUX」も搭載される。2代目はボディーサイズの拡大により室内空間も大きくなり後席の居住性が向上していることも確認できた。
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