2020年に「日本株ブーム」が来ると予想する理由 干支で見ても、2020年は上昇にふさわしい

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その前に、2020年前半までの筆者の予想は大発会2万4000円、年前半の高値は2万7000円である。予想アンケートの大勢観は2万5000円(2019年12月24日の日経新聞)だが、高値の2万5000円は、2万4000円からわずか4%高だ。

大きな下落リスクのある中で、半年で4%高を狙うのだろうか?これでは大勢観は「売り指示」としか見えない。それどころか、筆者の2万7000円でもわずか12.5%で、大勢観と大して違わない。まったく面白くない!

「トータルインデックス」で考えてみる

そこで大勢観とは明らかに違うのが⑥の「日本株のブームが来る」だ。読者の皆さんは「日経トータルリターンインデックス」という指標をご存知だろうか。

この指標は2012年12月3日から公表開始された、比較的新し株式指標だ。1980年からの225銘柄の配当金の落ち分を加算した単純なものだが、2019年12月27日現在で3万8646円となっている。これはまぎれもなく3万円台の日経平均であり、先日は一時1989年末のバブル時最高値を抜いた。

今の通常の日経平均は、配当落ちをそのまま引き算したまま継続している変則指数と言える。もちろん、配当の再投資も一部あるが、多くは投資口座に戻ってこず、日本の消費市場で消えている。配当金だけではない。株主優待のおコメや特産品やクオカードの支給額も馬鹿にならない金額だが、日経平均には反映されていない。

株式市場から生み出される莫大なリターンが、今若い女性層に見直されつつある。最近盛んになっている女性向けを中心とした投資教室の報道がある通りで、講演会での筆者も同様な感じを受ける。

「株って面白い。しっかり勉強すればそれほどリスクのあるものではなく、大きなリターンを生み出すものだ」というブームが来るというのが、ストラテジストやエコノミストがまだ予想していない「大勢観ではない相場観」だ。

次ページ干支でも2020年相場を占ってみよう
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