2020年に「日本株ブーム」が来ると予想する理由 干支で見ても、2020年は上昇にふさわしい

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今回は筆者独自の相場観を披露したが、年配者の特権で、干支(えと)で2020年相場を見てみよう。干支(えと)は、十干(じっかん)と十二支を組み合わせたもので、同じ組み合わせは60年に1度しか来ない。

十干(じっかん)とは甲(こう・きのえ)・乙(おつ・きのと)・丙(へい・ひのえ)・丁(てい・ひのと)・戊(ぼ・つちのえ)・己(き・つちのと)・庚(こう・かのえ)・辛(しん・かのと)・壬(じん・みずのえ)・癸(き・みずのと)でそれぞれ意味を持つ。十二支はご承知の通りだ。

2020年は干支(えと)で言うと、庚子(かのえ・ね)。庚(こう・かのえ)は更新の更(あらたまる)で、時代の変わり目を現わす。

また、子(ね)は十二支の先頭、新しいサイクルの始まりを現わし、ネズミは鼠算で増える子孫繁栄を象徴する。「2020庚子(かのえ・ね)年」は、十干、十二支とも始まりと始まりで相性のいいスタートの年になる。しかも、60年前の庚子(かのえ・ね)年に今上天皇が生まれ、2020年令和2年2月23日令和最初の天皇誕生日は還暦祝いとなる。日本の新しいスタートにふさわしい!

年末年始は米経済指標に注意だが、無難に通過も

2019年12月27日の日経平均は、40円の配当落ちもあったとはいうものの、87円の安値引けとなった。2020年の正月は日柄の関係で休みが長く、世界の市場から離れる時間をリスクと感じる投資家の売りが出たようだ。

特に目先の注目は、日本の大納会の後になるアメリカの指標だ。代表的なのは12月30日のシカゴ購買部協会景気指数、2020年年明け1月3日のISM製造業景況指数(それぞれ12月分)で、「ネガティブな数字が出ると波乱もある」と警戒するのはやむを得ない。

ただ、すでに出ている12月のNY連銀製造業景況指数、製造業PMIは横ばいとなっており、筆者は、ショックが起こるような数字は出ないと思っている。ゆっくり休んでも良いのではないか。

平野 憲一 ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト

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ひらの けんいち

日本証券アナリスト協会検定会員。株一筋約45年。歴史を今に生かすことのできる「貴重なストラテジスト」として、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌への出演や寄稿記事多数。的確な予想で知られ、個人投資家の間には熱烈な「平野ファン」がいることでも有名。1970年に立花証券入社以来、個人営業、法人営業、株ディーラーを経て、2000年情報企画部長マーケットアナリストとして、投資家や各メディアに対してマーケット情報発信をスタート。2006年執行役員、2012年顧問就任。2014年に個人事務所ケイ・アセット代表。独立後も、丁寧でわかりやすい解説を目指す。

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