次はトランプVS.ウォーレンと読む人が陥る罠

2020年の米大統領選予想は「間違いだらけ」

民主党の予備選で優位に立つウォーレン氏は、本当に左翼なのだろうか。そもそもトランプ大統領の施策も含め、単純に「トランプVS.ウォーレン」と考えない方が良い(写真:ロイター/アフロ)

6月に寄稿したコラム「トランプ大統領の敵は中国でもイランでもない」では、「民主党の予備選を勝ち抜くのはエリザベス・ウォーレン氏ではないか」とした。どうやら今のところ、現実はそのラインに沿って動いている。早速トランプ政権は、対抗馬がウォーレン氏になった場合に備え、「社会主義は悪だ、社会主義では株が下がる」というキャンペーンを用意している。だが個人的にはその対立構図には矛盾と疑義がある。また民主党の候補者予想についても、ここはアップデート(更新しておくこと)が必要になったと考える。

トランプ政権は大統領選の最重要テーマでどう動く?

まず、社会主義を攻撃するトランプ政権ではあるが、来年の選挙戦本番で最重要テーマとなる健康保険でやろうとしていることは何か。おそらく、前任の大統領時の「オバマケア」よりも無責任で完全な社会主義に近い政策になる可能性がある。

少なくともオリジナルのオバマケアは、国民に強制加入が義務づけられ、企業を介さない加入者は収入にスライドした保険料を払い(不足分は国が補填)違反者には年間の保険料以上のペナルティーが課せられた。

だが共和党は、下院も押さえていたトランプ政権の最初の2年で、このペナルティー制度を解除した。そしてその勢いで中間選挙前に用意した代案はどんなものだったか。「保険料を払っていなかった人が病気になった場合、後から1年間のペナルティーを加算した保険料を払うことで、ずっと保険料を払っていた人と同じ保険に入れる」というとんでもない代物だったのである。

次ページウォーレン氏は本当に左翼なのか?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 地方創生のリアル
  • 最新の週刊東洋経済
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
大赤字のソフトバンクグループ<br>それでも強気を貫く根拠

収益に大きな貢献を続けてきたファンド事業がグループの決算に大穴を開けた。事態急変でも孫社長は「反省はするが萎縮はしない」。強気の理由は何か。いずれにせよ焦点は上場申請を取り下げた米ウィーの再建だが、長丁場になりそうだ。