12代目カローラを「快作」と評価できる根本理由 「大衆車」としての使命感みなぎるクルマ

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新型カローラの運転席(写真:トヨタ自動車)

とはいえ、取り回しや使い勝手には大いに配慮されている。ドアミラーを格納した状態での張り出しは先代より片側5㎜広いだけだし、フロントドアはトリムの厚みを削ることで変わらない乗降性を確保しているといった具合だ。最小回転半径も5.0mと、従来の4.9mからの差を極小に抑えている。

全幅はカローラ・スポーツ比55㎜狭いが、運転席に座っても特段狭いと感じることはない。ドライビングポジションはこちらも良好。フラットな造形でかつ高さの抑えられたダッシュボードによる広々感も影響しているのかもしれない。その中でちょっと存在感が大きいディスプレイオーディオは、全車に標準装備。DCM(車載通信機)も備わり、コネクティッド機能をすぐに使える。

“良品廉価”のカローラ

カローラは“良品廉価”という言葉を今も使うほどコストにこだわったクルマ。そのカローラが備えるのだから、今やスマートフォンとの連携は必須の機能だと解釈しているのだろう。ちなみに10代目カローラには、カラーバックモニター機能付きの液晶ディスプレイが標準装備だった。あれに比べれば、格段に役立つ内容であることは間違いない。

新型カローラの車内(写真:トヨタ自動車)

前席重視の設計ゆえに、後席には前席ほどの余裕はないが、シートはサイズもクッションもたっぷりしている。荷室はセダンで429L。先代の471Lより小さく、ゴルフバッグは何と4セット積めた先代に対して3セットしか入らない。これで足りないとは思わないが……。ワゴンも寸法はやはり微減の392Lだが、開口部は広く実際の使い勝手では上回りそう。ゴルフバッグも4セット積めるという。

パワートレインは1.8L自然吸気エンジンと、1.8Lハイブリッド、それに1.2Lターボの3種類がそろう。W×Bにのみ積まれる1.2Lターボは6速MTとの組み合わせだ。

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