プログラミングを楽々習得する子の学びのコツ 数学嫌い=プログラミングも苦手は間違いだ

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「プログラミング的論理思考」とは、平たく言えば「とことん考え抜く力」のこと。もう少し具体的に言うと、「的確な指示を出す力」ということになります。コンピューター自体に「判断能力(考える力)」はありません。コンピューターは別名「演算装置」と言われ、高速で計算をすることは得意ですが、与えられた命令を愚直に実行することしかできません。

そのため、プログラミングをするときはどれだけ例外的なことであっても、「AのときはBをしてね」「CがDに変わったらEをしてね」と、あらゆる状況を想定して明確な指示を書いておかないといけないのです。「まあ、こんな感じでよろしく。細かいことは任せたよ」という曖昧な命令では通用しないのです。

「プログラミング的論理思考=とことん考え抜く力=的確な指示を出す力」というのは、こういう意味です。まずは、このプログラミング教育の目的を親として認識しておく必要があります。

子どもに興味を持ってもらうコツ

そのような目的でプログラミング教育は実施されるわけですが、一般的にプログラミングを学習するには、パソコンの操作方法、アプリ・ロボットなどの使い方、使用するプログラミング言語の仕様など、多くのことを覚える必要があります。

つまり、プログラミングを学ぶ前に覚えなければならないことが多くあるのです。本来学ぶべき「プログラミング的論理思考」を学ぶ前にさまざまな“挫折ハードル”がいくつも存在するのが現実です。

そこで私は開発責任者として、その事前に覚えなければならないことをできるだけ減らし、プログラミングに集中できるようにした学習キット「プログラぶっく」を開発しました。新刊『プログラミングをわが子に教えられるようになる本』にも学習キットが付いています。

この学習キットは、カードを並べて“プログラミング”を行い、スマートフォン(スマホ)でカードを読み込み、動きを確認します。並べる動作は直感的でわかりやすく、スマホの操作も最低限の操作にしたものです。

プログラミング教育で最も難しいのは、「いかに子どもたちにプログラミングに興味を持ってもらえるか」です。当然、子どもたちの趣味嗜好はバラバラです。いくらプログラミング教育の機会を子どもに提供したところで、「なんでこんなことやらないといけないの?」と感じる子どもは少なくありません。

ましてや、大人が「プログラマーになったら就職で困らないよ」とか、「文科省が決めたカリキュラムだから」と力説したところで、子どもには1ミリも刺さらないでしょう。むしろ、やらされ感が増して、やる気が失せるかもしれません。では、子どもたちにプログラミングに対する興味関心を持ってもらうためにはどうしたらいいか?

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