2019年も物議醸した「ステマ」招く根本的な理由

ペニオク騒動から7年、モラルに頼るのは限界

「関係性の明示」が「わかりにくい」からステマだという指摘は極めて曖昧で、客観的な指標がない以上は批判や否定の根拠として弱すぎると言わざるをえない。結局、ステマか否かの境目を関係性の明示がわかりやすいかどうかで判断することはできない。

法律によるステマ規制が遅れている日本

今回のステマ騒動では「ツイートに広告やPRとつけておけば炎上なんてしなかった」という指摘は多数あったが、恐らくこれは正しい。しかし「広告やPRと表記すれば問題ない」と言い切ることはできない。

現在は業界団体のガイドラインしかなく、参考にはなってもステマを完全に防止することは難しい。そしてアメリカとEUではすでに法律でステマの規制がなされている。

2017年、日本弁護士連合会(日弁連)は「ステルスマーケティングの規制に関する意見書」を消費者庁に提出している。意見書では「アメリカやEUの法規制に比べて日本の対応は遅れている、業界団体による自主規制だけでは対応が困難である、法律でステルスマーケティングの規制を行うべき」と主張している。

今回のステマ騒動ではモラルやマナーを根拠にした批判もあった。吉本興業のような大企業や京都市のような自治体ならばそういった批判もある程度は通じるだろう。しかし、各種SNSで多数のフォロワーを抱えて影響力を持っているインフルエンサーが、モラルもマナーも無視をしてステマを行った場合はどうなるか。

ガイドラインなんて知らないし法律にも違反していない、批判するなら勝手にしろ、と開き直るような人物なら被害が出ても対応する術がなくなってしまう。そしてこのような形でトラブルが起きたり、グレーな形で広告宣伝が行われたりするケースはすでに発生している。

モラルに頼ったステマ対策は限界にきている。広告の表記さえつけておけばいいという議論から一歩進んで、次に必要な対策を考える時期にきているのかもしれない。

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