業種別で人気の高い食品各社も上位に入っている。11位の味の素がトップで、16位の明治グループ、27位のカゴメ、34位の山崎製パン、40位のキユーピー、45位のサントリーホールディングスなどだ。
健康志向の高まりで、食の安心、安全が問われている。そうした中で、学生の志望も高くランクに入っているようだ。そのうえ、最近、大学には農学部をはじめ、食を学ぶ学部・学科の新設も増えている。また、地方には地元の有名な食品会社が多いことも勧めやすい理由と見られる。
逆に、学生の人気企業ランキングでは上位に来る商社だが、5大商社では45位の伊藤忠商事と52位の三菱商事しか入っていない。
5大商社に入社するような学生は、キャリアセンターに頼らず、個人で就活を進めていることがあるのかもしれない。また、商社の採用実績を見ると、大学が限定的なことも上位に出てこない理由だろう。銀行も採用数減で、人気を下げている。トップは31位の三菱UFJ銀行だった。
評価軸は安定、将来性に加えて「社員を大事にする」
さらに、こういった企業を「学生に勧めたい理由」も聞いている。トップは「安定している」の26%、次いで「将来性がある」24%、「社員を大事にしている」23.3%の順となった。清水社長は「例えば広告は人気の高い業種のひとつですが、勧めたい企業に電通などは入ってこない。むしろリストラをしない、労働環境がいいといった、社員を大事にしている会社を勧めている」と言う。
逆に評価が低いのは、「実力・能力主義である」2%や、「国際的な仕事もできる」11.9%など。グーグル、アップルとGAFAの4社のうち2社は入っているが、勧めたい企業は老舗の企業が多く、どちらかというと保守的な企業が多い。学生や保護者もそういう企業への就職を求めていることの裏返しなのかもしれない。
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