子供の成績が「下がる部屋」「上がる部屋」の大差 日曜大工で「家に塾を再現した父親」さえいる

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では、子ども部屋のレイアウトはどのようにするのがいいでしょう。わが家では、勉強机の横に本棚を置いていました。座っていても、ちょっと手を伸ばせば取れる位置に、参考書や辞書などの調べごとに必要な本を並べます。机の後方の本棚には、科目ごとのテキストや塾の副教材などをまとめました。

そして机の真後ろの本棚には学習マンガなどを置いて、勉強机を囲む基地のような感じで部屋をつくりました。これなら勉強中に余計なものが視界に入らず、わからないこともすぐに調べられて手が止まりません。

勉強しやすい子ども部屋のレイアウト例(出所:『5歳から始める最高の中学受験』より)

1つの科目が終わったらクルッと後ろを向いて本棚にテキストを戻して、次に使うものを机に運んでくる。息子は、「なかなかいいねぇ〜」なんていっていました。勉強の動きがしやすかったようです。

1つの本棚にまとめる方法もありますが、それだと雑多な種類の本が並んでしまい思考のメリハリがつきにくいと考え、わが家はあえて3つに分けました。勉強がしやすい環境をつくるポイントは、子どもの視界を意識してものの配置を考えることだというのは知っておくといいでしょう。

勉強空間は親子で作ろう

子どもの勉強空間をつくるときは、大人が勝手に決めるのではなく、また子どもに任せっぱなしにするのでもなく、親子で一緒にやるといいでしょう。そのときにお子さんにしてほしいのが、「こういうときには何を使うの?」という質問です。

例えば、「算数の宿題をやるときって、どのテキストとどの問題集を使うの?」「わからないときは、どの本を参考にしているの?」「理科で知らないことが出てきたときは、どれで調べる?」といった感じで、子どもがテキストなどの学習ツールをどのように使っているか、点検するのです。

これには2つ意味があります。1つは、どうしたらいいのかわからないとき、「わからなかったらそのままにする」「知らなかったら諦める」とさせないためです。

大人は「わからなかったら調べればいいじゃない」と簡単に言ってしまいがちですが、子どもは「何を使って調べればいいのかわからないから、調べなかった」となりやすいのです。そうならないために、家の中にあるいろいろな書籍やツールをいつどう使えばいいのか、お子さんと一緒に確認して、使い方を教えてあげてください。

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