「水牛チーズ」を作る日本人のとてつもない人生

イタリア、宮崎、北海道、そして木更津へ

「水牛チーズ」に人生をかける、竹島英俊さんの爽快すぎる生き方とは?(写真:編集部撮影)

東京駅から車で1時間ほど。千葉県木更津市で、水牛のモッツァレラチーズ作りに執念を燃やす男がいる。

竹島英俊さん(46歳)。農業や食の体験型施設「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」の中にある牧舎で、27頭の水牛を育て、チーズ作りに没頭する日々を送る。

「作りたて」にこだわり、夜中の2時からチーズ作り

国産の「水牛モッツァレラ」を食べたことのある人はほとんどいないだろう。なぜなら、本場のイタリア人が認める日本人職人は竹島さんただ一人で、「作りたて」を食べてもらうことにこだわっているからだ。

竹島さんが作る、水牛のモツァレラチーズ。これまでにない食感と味に驚かされる(写真:編集部撮影)

現地で試食する際、「できれば箸を使わず、手で持って食べてください」と勧められた。試してみるとなるほど、と納得。弾力のある薄皮をかむと、しっとりとしたチーズのミルキーで濃厚な味と、あふれ出るホエイの自然な酸味と塩味が口いっぱいに広がる。スーパーで買うモッツァレラとはまるきり違う味わいだ。

15年前、イタリアで食べた「水牛モッツァレラ」に魅了された竹島さんは、31歳で単身イタリアへ。3年間、水牛モッツァレラの本場南イタリアの工場で働き、修業を積んだ。しかし、その後の人生は苦難の連続で、ここに至るまでには途方もない道のりがあった。

農場と牧舎がある敷地内の社宅で暮らし、夜中の2時に起きてチーズを作っている竹島さん。「東京近郊での酪農とチーズ作りが念願だった」と語る彼が、40代半ばで新天地にたどり着き、超ストイックな生活を続けながら目指していることは何なのか。現地で話を聞いた。

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