ボジョレー解禁「ワインの帝王」実は鉄道マニア 火付け役デュブッフ氏、畑の横に鉄道博物館
――現在、好きな鉄道車両はありますか?
ジョ:「TGV。われわれのワインを長年提供してくれているので」
ア:「新幹線。清潔、早い、快適、そして優れたサービス」
――日本には「乗り鉄」「音鉄」などさまざまな鉄道の楽しみ方があります。お二方は、ご自身でどのカテゴリーに入ると思われますか?
ジョ:「乗り鉄」
ア:「撮り鉄」
――鉄道旅行をよくされるそうですが、旅をして楽しかった路線は?
ジョ:「景色が綺麗なのでPLM (パリ・リヨン・地中海路線)」
ア:「(先日乗車した)小田急ボジョレーヌーヴォーロマンスカー。もしくは子どもの頃に乗った海中を通るユーロスター」
――ワインと鉄道の関係性について教えてください。
両氏:「列車はつねにボジョレーのブドウ畑の拡大に役立ってきました。列車では、例えばわれわれのいるロマネシュトラン駅からパリまで容易にワインを運べました。一方、リヨンではワインは主に運河で、樽かボトル単位で運ばれていました」
ジョルジュ・デュブッフ氏が作ったヨーロッパ最大のワインテーマパーク「アモーデュブフ」。その敷地内にロマネシュトラン駅があり、そこが鉄道博物館となっているようだ。
ロマネシュトラン駅では、ワイン鉄道輸送に関する展示品、復元されたミニチュア列車や列車用ランタンのコレクションが見られる。また、コンパニー・デュ・ノール社よりナポレオン三世に贈られた、美しく貴重だという皇帝専用車両も展示されているらしい。
これはぜひ1度訪れてみたい。
今年のボジョレー・ヌーボーは?
今年、ボジョレー地区は非常に気候の変化に富んだ年だったようだ。全体の収穫量は2割減となったものの、収穫期は天候に恵まれ、ブドウ本来のよさを引き出す味わいを作り上げたという。
「2019年のジョルジュ・デュブッフ・ボジョレー・ヌーヴォーは、いちごやラズベリーなどの赤い果実のピュアなフレッシュさの中に、丸みを帯びたエレガントな味わいです」とアドリアン氏。
ボジョレーヌーヴォーはワイン本来の深みのある風味はないものの、渋みがなく、新鮮なブドウの果実味と爽やかさを楽しむ旬のワインだ。ビールでいえば生ビール、日本酒でいえば生酒のような位置付けである。
普段の食事では、季節のものを意識して摂るようにしているが、ボジョレーヌーヴォーもすっかり季節のものとして私の中で定着している。軽く冷やして食事とともにいただくのが、毎年の楽しみだ。
近年、フランスのリヨン駅では、日本の駅弁大会が開催されている。日本で鉄道に乗りながら、駅弁を食べつつお酒を楽しむ旅をするように、フランスでTGVに乗りながら、日本の駅弁を食べつつワインを楽しむ旅ができるようになる日も、そう遠くないかもしれない。
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