「ロードスター」をこよなく愛する人の共通点 10年ぶりに開催されたファンイベントに潜入

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午前10時からの開会式では、NAを新車購入時からいままで乗り続けている19人のオーナーが壇上に上がり、「皆さん、お帰りなさ~い!」とお茶やジュースで乾杯。10年ぶりの再会を祝った。

続いて登壇したマツダの丸本明社長は、この週末に台風19号の被害に遭われている人たち、また2018年に広島県内でも被害のあった西日本豪雨の被害者に対して、会場の参加者全員と黙祷を捧げた。

そのうえで「このミーティングはまさに、マツダが目指すブランド体験を象徴するイベント。きょう1日、ワクワクを共有し、マツダやロードスター・MX-5を愛する仲間同士で絆を深め、ロードスターの故郷、三次自動車試験場で、笑顔の絶えない楽しいときをお過ごしください」(丸本社長)とあいさつを締めくくった。

ロードスターをきっかけに結婚!

会場内は、マツダの関連グッズを企画販売するマツダエースの売店、まずはNAを対象として始まったマツダ本社によるレストアサービスの紹介、30周年記念としてNDへの寄せ書きコーナー、そして北海道剣淵(けんぶち)地域から取り寄せたジャガイモを使った剣淵コロッケ(1個100円)など、マツダにゆかりのある食べ物の屋台などがずらりと並んだ。あちこちで、ロードスターファン、そしてマツダファンたちの笑顔が広がる。 

急なバンクがある高速周回路をゆっくりしたペースでパレード(筆者撮影)

そうしたファンの中でも特徴的なバックグランドがある方々から話を聞いた。

静岡県から参加の、山本史明さん(44)、莉佳さん(33)ご夫妻。莉佳さんが8年前に「スポーティーで収納型のリトラクタブルライトが素敵」だとNAを購入。ボディは白でトップと内装をピンク色に改装。クルマのSNSで、9年前にNCを購入した史明さんと知り合い、意気投合してその後に結婚。今回は莉佳さんのNAに乗って、2人で運転を交代しながら来た。「気象や道路状況は気になったが、SNSを見ていると三次に行く人が多く、行かないで悔いが残ることがつらいので」と参加を決断した。

東京都の川本裕之さん(65)は、26人で構成するクラブオーバーフォーティーズ代表。クラブ開設のきっかけは、1999年の軽井沢ロードスターミーティングで「若い人たちが中心で当時40代以上の存在が浮いていたから」。

現在の活動は、毎月1回ロイヤルホストでの会合、春夏秋のツーリング、また東京でサンタクロースに扮して子どもの同乗走行を銀座や横浜などで行う。最高齢クラブ会員は千葉県長生郡の神子島信喜さん(83)、歴代車を経て現在はND。もちろんマニュアルミッション車だ。

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