ソニーが沖縄で開発する「自動運転車」の正体

「スマホが車に」映像技術モリモリの壮大計画

今回始めるサービスは、ヤマハ発動機がゴルフカート向けに開発した電磁誘導システムを利用する。地中に電線を通し、そこから発せられた磁気を頼りに進む、この技術自体は約20年前から存在するが、昨年にはLTEの通信技術を使い、東京から沖縄にある車両を動かすことにも成功。今年からはNTTドコモと共同で第5世代移動通信(5G)を使った遠隔操作の実証実験にも取り組んでいる。

ソニーの江里口真朗・AIロボティクスビジネスグループ担当部長は「もっといろいろな技術も可能だが、絶対事故を起こさないという意味で電磁誘導を使った」と説明する。

Xperia開発者が重視する顧客体験

ソニーは自動車向けに半導体などの部品を供給しているが、車そのものを作ることに関してはほとんど門外漢だ。自動運転の開発はグーグル傘下のウェイモが先行し、トヨタ自動車も自動運転バス「e-Palette(イーパレット)」を発表している。両社とも公道での実証実験を重ねており、私有地でサービスを始めるソニーとは隔たりは大きい。

SC-1内の前方に設置されている液晶画面には、外の様子が鮮明に映し出されている(記者撮影)

ではなぜ、ソニーはここへ来て自動運転の開発に取り組むのか。背景には、スマホなどのエレキ製品で培ったノウハウがモビリティの分野でも生かせるとの判断がある。

「車にスマホを載せるのではなく、スマホに車輪をつけてそのまま車にしてみようと考えた」。ソニーの江里口氏はSC-1のコンセプトについて、そう説明する。

SC-1の前はスマホ「Xperia」の開発にかかわってきた江里口氏が重視するのは、SC-1で「顧客がどのような体験ができるか」だ。リゾート地でのアトラクション的な使い道のほかに、例えばショッピングセンターや史跡における説明車両などの用途を考えている。

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