「フェイスブック」から抜け出す具体的方法 デジタル・ミニマリストになるには

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ステップ3:休止期間が終わったら、まっさらな状態の生活に、休止していたテクノロジーを再導入する。その1つひとつについて、自分の生活にどのようなメリットがあるか、そのメリットを最大化するにはどのように利用すべきかを検討する。

デジタル・ミニマリストは、生活の中のいつ、どのような場面でデジタル・ツールを使うかを定めたルールを守ることで企業の戦略に対抗する。ミニマリストは、「友達との距離が縮まるからフェイスブックを使う」とは言わない。

代わりにもっと具体的に言う。たとえば「親友や家族の様子を知るために、毎週土曜日、パソコンを使ってフェイスブックにアクセスする。携帯電話にはフェイスブック・アプリを入れない。友達リストには、意義ある関係を築いている人だけを残した」と言う。

1日中ニュースを見ていた習慣を変えた

電気技師のディーは、自分がどれだけ頻繁にネットで最新ニュースをチェックしていたか、リセット期間中に実感して驚いたという。しかもそういったニュースは彼をひどく不安にさせていた──とくに政治色の強い記事を読んだ直後は。「(リセット期間中は)ニュースを見るのをいっさいやめました。すごくいい気分でした」とディーは話す。「“無知は幸い”とよく言いますが、場合によっては本当にそうですね」。

リセット期間を終えたところで、ニュースをこのままずっと遮断するのは現実的ではないが、かといってメールで数十種類のニュースレターを受け取ったり、強迫的に最新ニュースをチェックしたりするのは、世の中の動きに通じていたいという彼の希望を叶える「最善の」方法ではないと感じた。

そこでデジタル片付け後は、AllSides.com というウェブサイトを日に1度だけチェックすることにした。このサイトでは、重要なニュースを報じた記事を3本、公平に選んでリンクを張っている──それぞれ政治的左派、右派、中道の記事だ。この体裁であれば、最近の政治ニュースが発する感情的なオーラが薄まって、ディーは不安をかき立てられることなく世間の動向を知ることができる。

ロンドン在住で、旅行業界で働いているというアビーは、スマートフォンからウェブブラウザを削除した。これはかなり思い切った対策だ。「何でもかんでもすぐに答えがわからなくても構わないと思ったんです」。そして昔ながらの紙のノートを購入して、地下鉄で退屈したときなどにアイデアを書き留めるようにした。

『デジタル・ミニマリスト』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

コンピューター・エンジニアのロンは、日常的にチェックするウェブサイトを2つに限定した。以前は40を超えるサイトを毎日巡回していたというから、大きな前進だ。

レベッカは、腕時計を購入して日々の生活の質を向上させた。上の年代の人はそんなことでと疑問に思うかもしれないが、レベッカのような19歳の若い女性にとっては大きな意識改革だった。「非生産的なウサギ穴に吸いこまれてしまうきっかけの75%は、時刻を確かめたくて携帯電話を取り出すことだと気づいたんです」。

意識的な決断を心がけて慎重に再導入を行えば、あなたもデジタル・ミニマリストの仲間入りだ。

カル・ニューポート ジョージタウン大学准教授

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Cal Newport

1982年生まれ。ダートマス大学で学士号を、マサチューセッツ工科大学(MIT)で修士号と博士号を取得。2011年より現職。学業や仕事をうまくこなして生産性を上げ充実した人生を送るためのアドバイスをブログ「Study Hacks」で行っており、年間アクセス数は300万を超える。著書に『今いる場所で突き抜けろ!』や『大事なことに集中する』などがある。TwitterやFacebook、Instagramのアカウントは存在しないが、家族と暮らすワシントンDCやウェブサイト「calnewport.com」で彼にコンタクトすることができる。

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