心証裁判で死刑宣告を受けた母親の不敵な笑み 幸せな家族が惨劇に、犯人は誰だったのか?
死刑を求めた検察側は、このアメリカの空気を読んだかのように母ダーリーの人間性を厳しく追及した。
② 子どもの遺体の写真を見せても涙一つ見せなかった点
③ 事件8日後に子どもたちの墓の前で笑いながらスプレーをまいていた点
陪審員に “母親失格”だと説いた。そのうえでダーリー家は事件前に会社経営が不振になり、110万円の税金を滞納していた。遊ぶ金ほしさに子どもを殺害したと主張した。
一方、無罪を主張する弁護側は検察側の物的証拠の弱さをついた。家のナイフに網戸の繊維がついていたからといってそれで網戸を切ったとは限らない。犯人は別のナイフで網戸を切ってそのナイフは持って帰った可能性もある。
ダーリーの人間性に問題があるからといって子どもを殺害したといえるのか……。そして、第三者の犯行を示す証拠があると主張した。実は殺害現場に家族の誰のものでもない血のついた指紋が発見されていたのだ。警察はこれが誰の指紋なのか特定していなかった……。
有罪か無罪か、陪審員の決断は……有罪、死刑判決が下された。ダーリーは泣きながら法廷から移送された。陪審員が有罪と判断した決め手は、ダーリ-が墓前で笑っていた映像のインパクトだった。よき母親ではない……その心証で法廷の行方は決まった。
ダーリーは殺人犯か?悲劇の母親か?
夫やダーリーの母親らは冤罪(えんざい)を訴え続け、死刑執行はいまだに行われていない。
すると今年、アメリカの大手テレビ局がダーリーの無実をうかがわせるドキュメンタリーを放送。無罪かもしれない……全米で議論が巻き起こった。そして裁判所は検察などに血のついた何者かの指紋を再調査するように指示したのだ。
はたしてダーリーは殺人犯だったのか? 冤罪の被害者なのか? その真相は明らかにされるのか?
番組では、ダーリーが見せたさまざまな表情を放送。あの墓前での笑顔、死刑を求刑されたときの顔、判決直後の涙……そのすべてを見ていただきたい、そして、墓の前でダーリーが笑っていたテレビ局の映像。実はこのとき警察もダーリーを怪しいとにらんでいて隠し撮りをしていた。もう1つの映像によって驚きの真実が浮かび上がる。なぜ彼女は笑っていたのか……。
ダーリーは殺人犯なのか? わが子を殺害された悲劇の母なのか? もしあなたが裁判員だったらどのような判決を下しますか。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら