オフィス街の「エコ配」で人手不足解消なるか 1日2~4時間勤務で実質時給4000円も可能に
クルーが受け取る、荷物1個当たりの報酬は変動制だ。「天候やシフトの入り具合をみながら、(1個)120円から150円までで変動させている。キャンペーン時は単価が180円まで上昇することもある。人(配送員)を集めるためにも単価を高く設定した」(エコ配広報)。
冒頭の男性は求人情報誌を見てエコ配フレックスに応募した。この男性が勤める広告会社は副業が認められており、「なまった体を鍛えながら稼ぐことのできる副業を探していたのでちょうどいい」と話す。「7月の実働時間は29時間弱。単価150円の荷物を合計774個運んだので、時給換算で4000円くらいになる」(同男性)。
必要なのはスマホ1つ、あとはエコ配が用意
物流業界の人手不足は深刻だ。厚生労働省によると、ドライバーの有効求人倍率は2018年度に3倍を超えている。とくに中小配送業者にとって配送員の確保は死活問題で、解決策の1つとして「短時間ドライバー(配送員)」を集めている。
【2019年10月18日14時2分】下記写真のキャプションを一部修正いたします。
都内のホテルで契約社員として夜勤で働く20代男性は「(1回のシフトで運ぶ)荷物の上限がある程度決まっているので、とにかく稼ぎたいという人には向かないかもしれない。むしろ限られた時間である程度稼ぎたい人にお勧めできる」と話す。
「人を集めるためにも働きやすさを追求した。法人向け荷物は個数が決まっており、オフィス街などに配送先が密集しているのでシフト割り当ての調整もしやすい」とエコ配フレックスプロジェクトマネージャーの片地春幸氏は語る。
エコ配フレックスの仕事に必要なのは、専用アプリをインストールしたスマホだけだ。同様に個人が配送員となる「ウーバーイーツ」(2016年9月からサービス開始、対象エリアは東京都や埼玉県など9都府県)や「アマゾンフレックス」(2018年11月開始、1都2県で展開)などと異なり、配送業務に必要なものはすべてエコ配が用意する。
エコ配にとっても、エコ配フレックスの人気は想定外だったようだ。「始めるまでは人が集まらないのではないかと不安だったが、300人を超える応募があり驚いた。シフトの競争倍率は5倍を超えているときもあり、もっと仕事(配送量)を増やさなければならない」(片地氏)。
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