2度婚約破棄された41歳男性がつかんだ幸せ

「汚物の臭いが生理的に無理」と言われた

最初の婚約相手は、相談所に入って3カ月目に知り合った女性。祐一よりも2つ年上の小堀美咲(仮名、37歳)で、公務員として働いていた。

「恥ずかしい話ですが、それまで1度も女性と付き合ったことがなかった。30歳を超えて“結婚したい”と思っても、出会いがない。女性に声のかけ方もわからない。そこで、結婚相談所に入ったんです。そうしたら3カ月目に美咲さんに出会って、3カ月お付き合いをしたら結婚話が出て、プロポーズしたら受けてもらえた。なんだ、結婚するって意外と簡単なことなんだと、最初は高をくくっていました」

しかし、婚約した後から、雲行きが怪しくなった。

「彼女の家に遊びに行ったら、ものすごく立派な仏壇があったんです。“新興宗教の信者なんだな”と、ピンときました。彼女に聞いたら、そうだという。でも、彼女は、“親が熱心だったから、私も何の抵抗もなく信者になったけれど、結婚する相手にその宗教は強要しない”と言うんですね」

信教は自由。祐一自身に信仰している宗教はなかったが、彼女がその新興宗教を信仰したいなら、それはそれでいいと思っていた。

ところが、彼女の親御さんに会いに行くことが決まると、彼女が困惑した表情で言った。

「父が、宗教に入信しないと、結婚を許さないって」

その発言に祐一は戸惑った。しかし、それまで恋愛をしたことがなかった祐一が、初めて好きになった女性だ。

「僕は結婚したい気持ちが強かったので、『ならば、入信してもいいかな』と思ったんです。だけど、だんだんと彼女の様子が変わっていった。会っていても態度が急によそよそしくなって」

祐一は、このままいったら2人の関係が壊れていくのではないかという危機感を持った。

「そこで、2泊3日の温泉旅行を提案しました。旅行をしながら時間をかけて、彼女の中に生まれた結婚への迷いや疑問を聞き出し、それを払拭できたらいいと思ったんです」

「汚物の臭いが生理的に受け付けない」

ところが旅行当日、祐一は朝から体調がすぐれなかった。ただ、この旅行で何としても関係を修復したいと思っていたので、行くことを強行した。電車を乗り継ぎ、最後はバスで宿へと向かった。

「そうしたら車酔いしちゃったのか、宿の部屋に入るなり吐いちゃったんです。彼女にものすごく嫌な顔をされました」

仲を深めようと思った旅行は台無し。帰ってきた翌日に、「結婚は、白紙に戻してほしい」という連絡がきた。

「僕の吐いた汚物の臭いが、ダメだったって。『あなたとは、生理的に合わない』と言われました。そもそも僕のことは、『男として好きになれなかった。でも、長い間一緒にいれば、好きになれるんじゃないかと思った』と。

そんなときに、ご両親に反対されて、気持ちが揺らいだ。そして、旅行で汚物の臭いを嗅いで、決定的にダメだと思ったと。『生理的に合わない』と言われると、これは修復の余地がないですよね。諦めました」

次ページ2度目の婚約破棄は家庭環境が原因だった
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 岡本幸一郎の自動車情報発信局
  • インフレが日本を救う
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
自動車「コロナ不況」が促す<br>部品業界サバイバルの行方

コロナ危機の自動車部品メーカーへの影響は、過剰な設備と人員を抱えていた日産系でとくに深刻。比較的堅調だったトヨタ、ホンダ系も無傷ではありません。世界レベルでの技術開発競争は激化の一途で、生き残りへの再編と淘汰が始まろうとしています。