2度婚約破棄された41歳男性がつかんだ幸せ

「汚物の臭いが生理的に無理」と言われた

「冷却期間を置いて話し合わないか」と懇願したが、「結婚はやめたい」の一点張り。ついには婚約破棄を認めない祐一の元に、智代側が立てた弁護士がやってきた。

「向こうが弁護士を立ててきたのなら、こちらも弁護士を立てて応戦したかったけれど、僕にはそんなお金もなかった。向こうの弁護士が作ってきた書類にサインをして、この結婚は白紙になりました」

真剣交際に入るが、3度目の正直にはならず

2回の婚約破棄続きで傷心だった祐一は、たまたまこの連載を読み、私のところを訪ねてきて、婚活を再スタートさせた。

最初はお見合いをしてもうまくいかいことが続いていたが、1年が過ぎた頃、近藤珠江(仮名、38歳)と出会い、順調に関係を育み、結婚を視野に入れた真剣交際へと進んでいった。

そんなときに面談をしたのだが、祐一は結婚についてこんなことを言っていた。

「今度こそ結婚したいです。大学は工学部だったので周りにほとんど女性がいなかったし、食べていくのに精いっぱいで女の子とデートする余裕なんてなかった。35歳を過ぎて婚活を始めたら、2回も婚約破棄をされて。今回が3度目の正直になるといいですね」

ところが、そんな祐一の思いとは裏腹に、真剣交際に入った珠江との関係がだんだんと怪しくなっていった。

あるとき、珠江の相談室から私に連絡が入った。

「藤岡さんとの交際なんですが、ここでいったん終了にさせてもらえませんでしょうか?」

聞けば珠江の顔に粉瘤(ふんりゅう)ができて、そこにばい菌が入り、人前に出るのもはばかられる状態になってしまったとか。

「会社も、よくなるまではお休みをいただくことにしたようです。有休を使いきったら、辞めることも視野に入れています。『藤岡さんにも、この顔では会えない。いつ治るかわからないし、お待たせするのも申し訳ないから、ここで交際終了にしたい』と申しております」

そのことを祐一に伝えると、彼は言った。

「たとえ顔がひどい状態でも僕は気にならないし、せっかく関係をここまで築いてきたのだから、それを理由に交際終了にはしたくないです。僕を嫌いになったのではないのなら、よくなるまで待ちますよ」

こうして交際終了にはせずに、1カ月ほどメールのやり取りを続けていたようだが、珠江は体調もすぐれず、婚活にすっかり後ろ向きになってしまった。

ほぼ完治した後に1度食事をしたようだったが、それを最後に、珠江からは正式に“交際終了”がきた。

次ページ婚活を始めて5年。やっとつかんだ幸せ
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
  • 最新の週刊東洋経済
  • 若者のための経済学
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
関西電力がはまり込んだ<br>「原発マネー」の底なし沼

社会を揺るがした関電首脳らの金品受領問題。本誌は関係者による内部告発文や関電の内部調査報告書などで、「持ちつ持たれつ」の関係に迫った。実態解明は第三者調査委員会に委ねられるが、原発推進への自傷行為となったのは間違いない。