ところが、写真、動画、イラストなどを使って啓発すると、ぐんと納得度が増します。そして、子ども自らが「ああ、そうなんだ。これからはちゃんと手を洗おう」と思えるようになるのです。こういった資料はインターネットで簡単に手に入りますので、ぜひ、家庭でもやってほしいと思います。
ほかにも、いくつか具体的な啓発例を紹介します。 話してあげるだけでも効果がありますが、絵本、紙芝居、イラスト、動画などを使うとさらにわかりやすくなります。とくに、身近にあって手に入れやすいのが絵本です。絵も説明も子どもにわかるように工夫されていますし、生活習慣に関するよい絵本がたくさん出ていますので、お薦めです。
●うんちをためているとどうなるか?
・うんちが腸の中にたまっている時間が長いと、腸の中で体によくないものが作られる
・体が疲れやすくなったりだるくなったりする
・気持ちが落ち着かなくなりイライラしてくる
・遊び、運動、勉強に集中できなくなる
●しっかりうんちをしているとどうなるか?
・体が元気になり、健康になる
・スッキリした明るい気持ちになる
・遊び、運動、勉強、なんでも楽しくがんばれる
●歯磨きをしないとどうなるか?
・食べカスが歯についたままになり、虫歯菌や歯周病菌などが住み着いて増える
・1個の細菌が1日で1億個に増える
・子どものときの歯肉炎を放っておくと歯周病になりやすい
・歯周病になると歯が根こそぎ抜け落ちる
・口の中の細菌が血管に入って体全体に広がり、いろいろな病気の原因になる
●歯磨きをするとどうなるか?
・虫歯や歯周病にかからない。一生自分の歯で食事ができる
・病気にかかりにくい健康な体になる
・口の中が爽やかだと気分もよくなる
私が行った授業では、子どもたちは細菌の写真に目を見張ったり、1個の細菌が1日で1億個になることに驚いたりしながら、歯磨きの大切さを理解していきました。
警察による交通安全教室では、走っている自動車が急ブレーキをかけて止まるまで、どれくらいの距離が必要かわからせる実験をして見せてくれます。これは「車は急に止まれない」ことをわからせるのに効果があります。
また、子どもの人形が飛び出して車にはねられる場面を実際に見せることもあります。これはかなり衝撃的なので、子どもたちから悲鳴が上がるくらいです。ネットにはこれらの動画がありますので、それを親子で一緒に見ながら、どういうことに気をつけたらいいか話し合うといいでしょう。
実際の通学路で危険ポイントをチェック
もう1つ、ぜひやってほしいのは、実際に子どもがよく通る道や通学路などを親子で一緒に歩いてみることです。危険なところを見つけ、注意すべき点や安全のための対処法をその場に即して教えてあげましょう。
実際の現場で具体的に教えると、非常に大きな効果があります。「ここで飛び出したらどうなるか?」と想像させたり、横断歩道の位置を確認したりすることも大切です。小さい子の場合は、「右よし・左よし・右よし・渡ってよし」と確認してから渡る練習を繰り返して、身体で覚えるようにすることも大切です。
いろいろな具体例を紹介してきました。最後に注意点です。ネット上にある動画の中には、子どもにとって刺激が強すぎるものもたくさんありますから、必ず事前にチェックしてから見せるようにしてください。
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