舛添氏勝利後、安倍政権のアキレス腱は?

まずはリスク回避に成功

集団的自衛権行使めぐる議論、官邸主導の政権運営に影響も

ただ、舛添氏勝利が政権運営に与える影響について、ある与党筋は「ほとんど関係ない」とみる。政府は「経済最優先」で政権運営を進める考えを明らかにしており、当面は、4月の消費税引き上げ後に経済を早期に成長軌道に復帰させることができるかが最大の課題だ。期待通り賃上げの動きが広がり、経済の好循環を実現できるかも焦点。

引き続き経済の動向が政権運営を左右する状況は変わらない。政府は6日に成立した13年度補正予算の着実な執行とその進ちょくに目を凝らし、経済対策の効果を見守る構えだ。

一方、与党内では、集団的自衛権行使をめぐる議論の行方に神経をとがらせる声が挙がっている。

首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)は、4月にも集団的自衛権の行使を容認する報告書を首相に提出するとみられている。同報告を受け政府は、今国会中にも憲法解釈の変更に踏み切るとの報道もみられ、慎重姿勢を崩さない公明党との調整は難航必至な情勢だ。

公明党は今年11月に結党50周年の節目を迎える。公明党が譲れない一線に対して、安倍首相が結論を急げば、連立政権内のきしみも懸念される。

もっとも、公明党の選挙協力なしには、自民党議員の多くが国政選挙を戦えない現状を考えれば「公明党との連立は崩れない」(政治アナリストの伊藤氏)との見方が大勢だ。伊藤氏は、安倍首相が突っ走り、支持率が低下すれば、党内の不満が噴出し、官邸主導の政権運営に影響も出かねないとみている。

(吉川裕子 編集:田巻一彦)

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