ラグビーW杯の「テレビ中継」は盛り上がるのか 視聴率王者・日テレが抱く期待と不安

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ここまで書いてきたように多くの不安があるからこそ日本テレビは、なりふり構わずあの手この手を使って「ラグビーワールドカップ」をPRしてきました。

例えば、この1週間のゴールデンタイムだけを見ても、14日の「世界一受けたい授業」で、ルールや魅力を伝える「たった2つ これさえ知っていればラグビーW杯が楽しめる!!」。15日の「サンドウィッチマンのバズれ!アスリートTuber」で、「ラグビーパスのスペシャリストがボウリングにチャレンジ」。16日の「くりぃむしちゅーの掘れば掘るほどスゴイ人 ラグビーW杯開幕直前SP」は、2時間特番のすべてでラグビーをフィーチャー。17日の「火曜サプライズ」は、日本代表の3人が出演。18日の「衝撃のアノ人に会ってみた!」は、「ラグビーW杯開幕直前SP」と題してさまざまな選手を紹介しました。

中でも印象的だったのは、BSやラジオを含め同じくラグビーワールドカップを放送するNHKとのコラボ。16日放送の「くりぃむしちゅーの掘れば掘るほどスゴイ人 ラグビーW杯開幕直前SP」に、「グッと!スポーツ」(NHK)のMC・相葉雅紀さんが出演し、日テレ系ラグビーW杯スペシャルサポーター・櫻井翔さんと共演したことが話題を集めました。

さらに、18日には「グッと!スポーツ 開幕2日前でも間に合う!ラグビーW杯直前SP」(NHK)に櫻井翔さんと日本テレビの水卜麻美アナが出演。嵐のメンバーやアナウンサーが両局を行き来する濃密なコラボでPRしたのです。

TBS「ノーサイド・ゲーム」との異例コラボも

他局とのコラボと言えば、より異色だったのはTBSのドラマ「ノーサイド・ゲーム」。9日放送の「人生が変わる1分間の深イイ話×しゃべくり007合体SP」に「ノーサイド・ゲーム」で俳優業に挑んでいる元日本代表主将・廣瀬俊朗さんが出演して、「ラグビーワールドカップと他局ドラマの両方をPRする」という驚きのコラボを見せたのです。

「NHKもTBSも、PRに使えるものは何でも使う」という姿勢は、「絶対に成功させたい」という思いと「成功するだろうか」という不安の表れにも見えました。

そのほかにも日本テレビは、17日から19日まで20時54分から21時までのミニ番組で「上田晋也のラグビーW杯開幕直前!覚えておきたいラグビー超人!」を放送したり、全国の系列局に働きかけて、各局のアナウンサーやキャラクターで応援団を結成したり。

また、応援タレントとして、スペシャルMCに上田晋也さん、応援団長に舘ひろしさん、スペシャルサポーターに櫻井翔さん、応援マネージャーに小島瑠璃子さんを起用したほか、特番には「高校時代ラグビー部のマネージャーをしていた」という桐谷美玲さんも出演していました。

まさに「やれることはすべてやった」と言えるほどのPRを行っていたのです。この点については、きまじめできめ細かい日本テレビの社風を感じてしまいますが、現場のテレビマンたちは「ここまでやったのだから、不安は消えないけど結果を待つだけ」と思える心境になっているのではないでしょうか。

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