その所沢駅付近を歩くと、ただいま再開発の真っ最中という感触を得る。駅と直結する商業施設として、西武グループの駅ビル・グランエミオが昨年3月にオープンし、その第2期が来年夏オープン予定。西口側や、新たに改札口が設けられる南口方面まで売場面積は広がる。
駅前の西武所沢S.C.も開店33年目の大リニューアルを進めている。その裏側の、かつての西武鉄道の車両工場跡地を含むエリアには住友不動産が29階建てのタワーマンションを建設中。この低層階にも商業施設が設けられ、所沢駅とは歩行者用デッキで直結する計画になっている。
駅前のメインストリートである商店・プロペ通りを歩いていくと、街は賑やかだが並んでいるのはほとんどがチェーン店。地元所沢ならではという店は、狭山産の銘茶などを商う日本茶の店や武蔵野うどんの店など数店しか見当たらない。
再開発という大変革の時が訪れている
プロペ通りの入口付近にあった丸井所沢店は2007年に閉店。また、プロペ通りを抜けたファルマン通り沿いにはイオン(以前はダイエー所沢店)があるが、9月末閉店予定だ。
この辺り、所沢駅から徒歩約5分のファルマン通りには、昔ながらの地元の個人商店が見つかる。しかし、この一帯は近年タワーマンション街と化していて、ざっと見たところ10棟近くの20階建て以上の大規模マンションが建ち並んでいる。
所沢が首都圏のベッドタウンとして大躍進を遂げ、その反面ダサいタマの象徴ともなった1980年代から30〜40年を経た今、この土地に再開発という大変革の時が訪れている。人口減少社会において、ここ数年所沢の人口も頭打ち状況。ここで郊外都市としていかにして生き残っていくかが正念場となっているようだ。
所沢市内の変化は、所沢駅周辺のみではない。西武鉄道文化圏からは若干離れたJR武蔵野線の東所沢駅付近の所沢浄化センター(下水処理場)跡地の再開発として、出版大手のKADOKAWAが所沢市との共同事業としてCOOL JAPAN FOREST構想・ところざわサクラタウンの建設を進めている。タウンのオープンは来年春。次回は、この東所沢でどんな変化が起こりつつあるのかを探ってみたい
(文中敬称略)
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