40歳女性が「6年間の不倫」を断ち切れたワケ 友達との集まりには絶対来ようとしなかった

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どうにも対処ができない日々が続き、奏太自身もイライラが頂点に達していたあるとき、仕事で疲れて家に帰ると、リビングには鬼の形相の妻が仁王立ちしていた。奏太の顔を見るなり、半狂乱になってヒステリックにつかみかかってきた。何をそんなに怒っているのかわからなかったが、腕に爪を立てられ、あまりの痛さに奏太の怒りも爆発した。

「こっちは仕事で疲れて、クタクタなんだよ」

妻を力任せに突き飛ばすと、妻はよろけて倒れ、リビングのテーブルの角にしたたか頭を打ち付けて床に倒れ込んだ。その拍子に小指を骨折してしまった。

「それがきっかけとなって奥さんは実家に帰ってしまい、そこから別居が始まったそうです。奥さんが愛人のストーカー行為を警察沙汰にしたので、警察から厳重注意を受けて、愛人は会社を辞めて、北海道の実家に帰ったと言ってました」

不思議と女たちがハマる魅力ある男

そんなドタバタ劇の3年後に、万里子は奏太に仕事で出会った。

「モテる人だし、女性を夢中にさせる魅力がある人なんです。別居後も奥さんは、頑として離婚に応じなかったようです。ただそれは、彼に未練があるからではなく、“離婚をして、1人だけ勝手なことはさせるものか”という意地だったのかもしれません。

でも、私が彼と知り合った当初はそんなゴタゴタ事情は知らなかったから、性格や価値観の不一致で別居しているくらいに思っていたんですね」

既婚者とはいえ、妻は遠方の九州にいるので、都内の家に帰ってくることはまずない。週末は彼の家に遊びに行ったり、温泉旅行に出かけたり。長期休暇には近場の海外に行ったりと、普通の恋人同士の付き合いをしていた。

「ただ彼の中に、自分は結婚をしているという後ろめたさがあるのか、私の友達の集まりに『一緒に行こうよ』と言っても、決してついてはきませんでした」

そんな中で、30歳を過ぎても独身だった仲のよい大学時代の友達が、立て続けに2人結婚をした。よく集まるグループ6人のうち、独身は万里子ともう1人だけになってしまった。

「取り残されていく感があって、不安になりました。“もしかしたら彼は離婚しないんじゃないか”と思うようにもなりました。別居期間が3年とか5年になると、それで離婚が認められると聞いたので調べてみたんですが、それはその夫婦がどういう経緯で別居になったか、そのケースによって違う。

彼が不貞行為を働いたことが別居のきっかけになっているので、妻側にアドバンテージがあり、彼女が離婚を切り出すか、彼が多額の慰謝料を支払うかしなければ難しいようでした」

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